Dream*

□星に誓う約束
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あの日 あなたが言ってくれた約束、まだ覚えていますか?



星に誓う約束*


夜の10時。
あたしの好きな歌のワンフレーズが短く鳴り、メールが来たことを知らせる

誰かと思い携帯のディスプレイを見ると、表示された文字は「仁王雅治」。

また変なこと言い出すんだろうか…

雅治とは 一年ちかく前から付き合っている彼氏さん。
そんだけ一緒にいると 彼の読めない行動や言動にも慣れ始め、変なこと言われても受け流されるようになった。

あきれつつもメールを見ると、
「今から迎えにいく」
というなんとも簡潔な要件。
よっこらせ、とおじさんくさい独り言を残して立ち上がり、ネグリジェから洋服に着替える。
鏡の前に立ち、髪を整えていると
またメールが来た。


「外」という一言。

窓を開けて見ると、見慣れた銀髪が。

「雅治っ」

仁「はよ降りてきんしゃい。」
「今いく!」

窓をしめ、階段を降りて玄関から外に出る

仁「よし、行くぜよ」
「…は?どこに?」

なにを言い出すんだこの人は。
こんな時間じゃ遊ぶようなとこはもう閉まってるし
雅治の考えてることがわからない

仁「まぁそれは着いてからのお楽しみじゃ。ほれ、後ろ乗りんしゃい」

そういって指差したのは自転車の後ろ。
「え、いやいやあたし重いよ」
仁「知っとる」
「あぁん?」
仁「冗談じゃって」
「まぁいいや、…文句言わないでね?…よいしょっ」
仁「しっかり俺につかまっとらんと落ちるぜよ」
「え、あ、うん」

雅治はあたしの腕をつかむと自分のお腹に添えた
つかまれ、ってことか

ぎゅっと軽く抱きつくようにしがみつけば
仁「んじゃ行くぜよ」
と、自転車がゆっくり進みだした
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