プレゼント

□年下彼氏
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夜の9時過ぎ、あかねは無性に夜の散歩がしたくなり親に"コンビニ行ってくる!"と携帯、財布を持ち闇が広がる外へと繰り出した


(コンビニ行っても用無いしなぁ〜にしてもやっぱり此処は平和だな〜)

あかねは呑気に数年前に起きた事件を振り返り自分が生まれ育った故郷が改めて平和で便利だと思い知らされた


彼女が高2の頃アクラムという男に導かれ、一緒にいた天真と詩紋とあかねは井戸の中へ吸い込まれいつの間にかタイムスリップという非現実的な事を経験し平安の世へ飛ばされ、龍神の神子として平和を齎すまで奔走しまくった

八人の守護者に守られ助け合う事をし幾つもの試練を乗り越えた


あかねはただ散歩をしつつただコンビニに入った



「あかねちゃん?」
不意に後ろから己の名前を呼ばれ振り返ると自分の頭一つ分高い金髪蒼眼の綺麗な青年

「詩紋君!こんばんは!」
「こんばんは、あかねちゃん!こんな時間にコンビニ?」
詩紋もまた平安に連れていかれた一人

詩紋はあかねに笑いかける
「あ、うん!ちょっとお散歩がてらね。詩紋君は?」

「僕は仕事帰りだよ。女の子なんだから危ないよ」


上から優しい笑顔を見せる詩紋にドキリと胸をときめく

「私一応ハタチ過ぎてるし詩紋君より年上だよ?」

「ごめんごめん。でもあかねちゃんがまた辛い目に逢うのが嫌なんだ」

スッと詩紋から笑顔を消えた
辛そうな表情をする


「もう、アクラムは居ないし、私も詩紋君が辛目に合うのは嫌だよ。」

お菓子を眺めながらあかねは言うが声が少し震えていた

龍神の力を制御出来なく詩紋を傷付けた事があったから
自分のせいで詩紋を傷付けたくないとあかねは語った


「大丈夫だよ、僕は強くなったもん。あかねちゃんなら守れる自信あるよ!」

詩紋はお菓子の後ろに書いてある材料名や容量等見て答えた


「ふふ。有難う詩紋君!」
あかねはお菓子を片手に笑顔で言う


「どう致しまして!」
詩紋も笑顔で答え会計を済ましたあかねを待つ


コンビニを出た二人は夜道を歩く

「あまり暗いとこ歩いちゃ駄目だよ?」

詩紋は心配そうにあかねに言う

今二人が歩いてる道は暗く人通りが少ない
あかね曰く近道らしい


「どうして?詩紋君一緒でしょ?」

きょとんとするあかねに詩紋は少し焦った言い方をした

「僕が一緒でも駄目っ!それこそ駄目!」

「?」
あかねは言われてる意味が分からなく首を傾げる

詩紋は少し頬を染めながらあかねの体を己の体で包む

「・・・なんか、こう・・・ギュってしたくなるから」

身長的にあかねの耳元で囁く

あかねは顔を真っ赤にした

初めて会った詩紋はか弱いイメージがあったが笑顔がとても可愛い少年

八葉に選ばれてからは詩紋なりに強くなってあかねを守ってきた
とても優しい少年


今は違く腕や体がしっかり筋肉がついて男なんだ、と認識してしまう

「詩紋君ならいいよ」

抱きしめても、と小さく呟くあかねに詩紋頬を緩ませる

「あかねちゃん可愛い!」
ギューとまた優しく抱きしめた詩紋の顔はとても笑顔だった


あかねは詩紋を下から眺めると上に彼の優しい笑顔がある

月明かりが照らすなか、あかねは少し背伸びをし詩紋は体を屈めた

そして、自然と二人の影は重なった・・・・・・





その後ちゃんと詩紋はあかねを家まで送り届け、帰宅した


次あかねと一緒に作るお菓子を何にするか考えながら・・・・・・
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