桜の世界
□「恋」
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「原田先生!」
放課後に学校にたった1人の女子生徒の雪村千鶴は廊下で原田を呼んだ
「ん?千鶴じゃねぇかどうかしたか?」
「えっと、解らない問題があったので・・・」
そう言うと千鶴は授業ノートを見せた。原田はそのノートを覗いた。千鶴はノートを見せただけなのになぜか赤面だった。原田は薄く笑い
「これはな、『恋』って言うんだよ。俺も、お前が好きだ。1人の女、としてな」
原田は千鶴を抱き寄せた
千鶴は驚きながらも抵抗はしなかった
「ありがとうございます。私も好きです。先生…」
二人は誰もいない廊下で静かに口付けをしたそこには千鶴の一冊の、ノートが落ちていた。
『貴方を見ると胸が苦しく温かくなります。これは何ですか?』
原田に見せたページにはそう書いてあった。
END.