星座の世界

□卒業
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コンコン
「開いてるよ」
中から声が聞こえ失礼します。とドアを開けると椅子に座っている琥太郎
このやり取りも今日で最後となる
月子は部屋に入りドアを閉めると琥太郎に近付く
「先生、わたし卒業しましたよ」
「あぁ、知ってるよ。卒業おめでとう、月子」
琥太郎も椅子から腰を上げ立ち上がった

「ねぇ、先生また会いに来て良いですか?」
「あぁ、当たり前だろう。お前は俺の恋人、なんだから」

そう言うと琥太郎は月子を抱きしめた
「ありがとう、ございます。星月先生」
幸せそうに琥太郎を抱きしめ返す
「俺はもうお前の先生じゃないだろ?」
「ふふ。琥太郎さん、これからも両立は大変だと思うけど、倒れないでくださいね?」
「ああ、分かったよ。倒れないように努力はする」
クスクスと笑いあう二人
「・・・また来ますね。哉太と錫也待たせてますから」
「・・・ああ、また連絡するよ。月子」
「はい、待ってます琥太郎さん」
幸せな時間は待ってはくれない
そんなの分かっていたのにいざとなると離れられないーーーー
琥太郎は月子の背に回してある腕を降ろし月子も琥太郎の背に回してある腕を降ろした

「月子」
パシッと離れていく腕を掴んだ
月子は涙を流している
「琥太郎、さん?」
いきなり腕を捕まれ驚いた
悪い、とバツが悪そうな顔をして腕を離すとまた腕を月子の背中に回し腰を屈めると月子は背伸びをすると静かに唇が重なった
唇が離れると月子の顔は真っ赤に染まっていた
「また会おうな、月子」
「はい」


また会う日を夢みてーーーーーーーーーーーー
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