小説集*ギンイヅ*
□紅い花
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貴方は僕以外の人の元で
咲き乱れることは
できますか?
{紅い花}
―バタバタバタ―
「たいちょ〜!!」
イヅルがボクの名を呼びながら走ってきたー
「何ですの・・・そんな急いで・・?」
「だ、第三席が怪我して帰ってきましたっ・・・・!」
「・・・4番つれてったらええやん。」
ボクがそう言うとイヅルは照れながら―
「あ・・・・ははっ・・・そ、そうですね・・・。////」
―ナデナデ―
ボクは金糸をなでた―
「はよ行かな・・・・三席死ぬで?」
「あぁっ!!」
そして慌しくイヅルは走り去っていった―
「ふふっ・・・かわえ〜なぁ♪」
仕事が終わり、日も沈み始めたころ―
「あの・・・っ。入ってもいいですか?」
イヅルが隊長室にやってきた―
「ええよ〜?」
―ガラッ―
「失礼しますっ。」
「何や?イヅルがボクんトコ来るなんて珍しい。」
「い、良いじゃないですかっ!!別に!!//////」
「照れとォ♪」
―ナデナデ―
「触んないでくださいっ!!」
「何で?」
「何ででも良いじゃないですかっ!!」
「照れるから?」
「う・・はい・・ぁ・・。」
あなたのことは今でも愛してる
でももう届かない
貴方は愛している人といってしまった
僕にはもう届かない
僕は貴方のために咲く花なのに
もう咲くことができない
今は過去の思い出を思い出して眠ってしまおう
再び咲き乱れることができることを願いながら