小説集*藍イヅ*

□運命(*)
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今日は五番隊舎では珍しく副隊長が仕事をしていた
まぁ、副隊長以外にも隊員の阿散井、雛森も手伝っているが

「市丸副隊長!!さっさとその書類仕上げてください!!」
「えぇ〜ちょっとまってぇやぁ〜。」
「無理です!!まだまだ書類あるんですから!」

五番隊がこんなに書類を溜め込む事はめったに無い
というか、隊長が真面目なのでいつもならこんなに慌てて仕事していないのだ
それなのに今日があわただしいのは、数日前から隊長が現世任務に行っているためだ
隊員の吉良もついていっている
普通なら副隊長を連れていくところだが、長期の任務になりそうなので副隊長を連れていくのは断念し、隊員の中でも優秀な吉良をつれていくことにしたのだ
そんなこんなで、今の五番隊は仕事が溜まり今、片付けていっているということだ

「だれかっ?!居ないの?」
「はい!!」
「この書類、総隊長に持っていって!!」
「は、はい。」

一方、そのころの隊長と吉良は・・・
宿泊先である旅館でまったりとしている
今回の任務は、プラスの霊の調査が主なのであまり急がなくてもよいのだ
今は昼に近いのだが、起きているのは吉良だけで藍染はまだ寝ている

「隊長?隊長?早く起きてください!今日の分終わらなくなりますよ?」
「・・・あ?あぁ、吉良君・・。おはよう」
「おはようって・・・もうお昼ですよ?」

吉良がため息をつきながらそう言うと藍染はあはは・・と笑いながら髪をかきあげた
その動作があまりにもかっこよかったのか吉良は思わず見とれてしまう
それに気づくと藍染はにやりと笑う
さりげなく近づくと藍染は吉良に顔をよせる

「隊・・長?何、してるんですかっ??」

そう呟いた吉良の頬はほんのりとピンク色に染まっていた
藍染はしばらくそのまま見つめて、吉良の反応を楽しんでいる
そして少ししてから吉良に問い掛ける

「君こそどうしたんだい?そんなに見とれて。」
「え・・っ。」

藍染はうろたえる吉良の反応を楽しむかのようにさらに問い掛ける

「答えてくれないのかい?どうして、見とれたのか。」
「隊長が・・カッコ良かったから・・・です。」

吉良は真っ赤になりながらも答えた
それを聞くと藍染は満足したのか顔を少し離し、吉良の頭をなでる

「よくできました。ロビーに電話してくれるかい?御飯を運んできてもらおう。」
「はいっ!!」

その後、昼食を食べ、二人は街に出て任務である「霊調査」を開始した
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