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□青い空
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「飯だぞー起きろー」


ふわふわと気持ちよく微睡んでいれば聞き慣れた声に聞き慣れた言葉が鼓膜を震わせた。うっすらと目を開けてすぐ隣にある窓をみれば晴れ渡った青い空が見えた。あぁ、今日はいい天気だなぁと思いながら、次に昨日セットした目覚まし時計に目をやれば、見事な残骸としてそこにあった。


(また、やっちゃった…)


これは怒られるな、とまだ活性化してない頭でぼんやりと考えた。今月で三個目。しかもそれが毎月のように繰り返されるのであの人は頭を抱えるのだろう。

けれど、朝食の味噌汁のいい香りが鼻を擽ればそんな事どうでもよくなってしまう。自分に負けず劣らずの大食いの兄の顔を思い浮かべ、全て食べ尽くされてしまう前に慌ててベッドから抜け出した。






ドタドタと朝から慌ただしく階段を降りてくる音が聞こえてあぁ、やっと起きてきたかと頭の隅で考えながらご飯をよそる。


「おはよーアル!」

「おー、はよー」


元気な朝の挨拶がリビングに響く。今日も元気だなあ。


「お前、また髪もとかさずにきたのか」


机に座って新聞を読んでいた高杉が呆れたように目を細めた。そんな高杉をよそに机に朝食を運ぶ。


「女なんだから、もう少し身嗜みに気遣ったらどうだ。だから、いつまでも経ってもじゃじゃ馬って言われんだろォ」

「じゃじゃ馬って言うのは晋ちゃんだけネ!というか、晋ちゃん言うことがなんかパピーみたいアル」

「正直、言ったあと自分でも思った」


高杉に言われてか、それとも寝癖で酷い髪型を見られるのが恥ずかしいと思ってなのか、手ぐしで必死に髪を押さえようとする神楽は席へとさっさと着く。さて、あとはもう一人揃えば。


「コイツに女っ気を求めるのが間違いだヨ。高杉さん」

「んだと!神威ィイイ!」


神楽と同じ夕焼け色の髪を揺らしながらリビングに入ってくる兄に神楽は吠える。それを煩そうに眉を顰めながらいつもの席へと腰を降ろした。


「おはよーさん」

「お兄さん、おはよう」


声をかければさっきまで顰めていた顔をニコニコと笑顔に変え挨拶を返してくる。隣では相変わらず神楽が神威に噛みついていたが、それを上手くあしらっていた。


「おら、騒いでねェでとっとと食うぞ」


朝から無駄に元気よく攻防する兄妹を見かねて高杉が朝食を促せば、一方的に噛みついていた神楽も大人しくなった。


「あ、そういえばお兄さん。コイツまた目覚まし時計壊してたヨ」

「マジでか!!?」

「馬鹿兄!なんで知ってるネ!」

「隣の部屋からガシャンッていう騒音が聞こえれば分かるに決まってるダロ阿呆妹」

「……じゃじゃ馬ァ」

「晋ちゃん!そのじゃじゃ馬っていうのやめてヨ!」

「あぁああ!とりあえず飯食うぞ!」


収集がつかない。


「はい、では皆さんご一緒に!」



「「「「いただきます」」」」






青い空
(今日も今日とて、変わらぬ日常)






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時間軸などはバラバラに更新します。
みんなの呼び方
銀時→高杉(たまに晋助)、神楽、神威
高杉→銀時(たまに銀)、神楽、神威
神威→お兄さん、高杉さん、神楽
神楽→銀ちゃん、晋ちゃん、神威(兄貴)

神威と神楽はちゃんと名前で呼びますが喧嘩が多いのでほとんど馬鹿兄だったり阿呆妹だったりと呼んでいます。だからといって、けして仲が悪いわけでもない。

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