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□銀色渇望
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現代 ※紅桜篇後




『相変わらず、馬鹿な奴だ……』


そう言うあの人は、酷く優しげだった。







「…くそっ、白夜叉め!!」

「また子殿、口が悪いでござるよ」

「しかし、また子さんの気持ちも分かりますけどね」

「変態に理解されたくないッスよ」

「……前置きもなくいきなり罵倒するとは、相当ですね…」


変態、武市変平太は溜め息を吐く。

先日の紅桜の一件によって、多大なるダメージをくらった鬼兵隊。

今日はそのダメージの修繕の仕事に追われていた。


「そもそも、似蔵のせいッス。アイツさえ勝手な行動をしなければ。アイツさえ白夜叉に手を出さなければ、晋助様は……!!」

「また子殿」


強めの口調で、また子の台詞を遮る万斉。


「……そのことについては、」

「分かってるッス!!分かってるッスけど…!!……っ!!」


悔しげに唇を噛む。

『白夜叉』坂田銀時。
慕って止まないあの人と共に、攘夷戦争を戦い抜いた男。


あの人のかけがえのない存在だった男。


『だった』というのは、少しおかしいかもしれない。
きっと、今でもかけがえのない存在に違いはないのだ。

直接あの人の口から聞いたわけではない。
けれど、桂と共に逃走する銀時を見ていたあの人は、



『相変わらず、馬鹿な奴だ……』



酷く優しげで、その奇麗な鉄色の瞳が愛おしげに細められ、様々な感情が入り交じっていた。


それを見た自分たちは、嫉妬や悔しさに身を震わせた。


そして同時に、きっとあの人とあの男の関係に割ってはいることなど許されないのだと悟った。

それだけの関係が、あの二人にはあるのだ。一言では言い表せない、酷く複雑でけれど曖昧な関係。


今は自分たちの方があの人の側にいるのに、あの男はあの人の傍にいる。

『側』と『傍』

違いはこんなにも大きい。



「……悔しいッス…」



また子の言葉に心の中で、静かに同意する万斉と変平太。


「どうして……」


私たちじゃ、駄目なんだ



また子はまた悔しげに唇を噛んだ。















銀色渇望
(あなたはまだ、あの銀色を求めているのでしょうか)












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鬼兵隊視線´`
最後の()の中身は『幸福定理』とちょっとリンク。

ふと頭に思いついたのを衝動的に書きなぐった感じです。何かCPの周りの人間を嫉妬させるのが、凄く好き←

第三者視点が好き。だから、長編ああいう感じなんですけどね!!←

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