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□過去拍手お礼文
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攘夷時代
※キャラ崩壊注意




襖を開けると、そこは屍の山でした。





「こ、れは…何事じゃ……?」


やっと坂本の口に出たのは、驚きを隠せないというような声音の言葉だった。

つい先ほどまで、戦場で刀を振るい天人どもを次々と倒し、やっと今の拠点である廃寺に戻り、皆がいるであろう広間に向かえば、そこには死屍累々と化した仲間たちが山のように積みあがっていた。

唯一立っているのは、自分と同じ隊長格を務める桂、高杉それから銀時であった。
しかし、桂と高杉は満身創痍といった様子で、銀時は片手に鞘に収めたままの刀を握っており、顔は伏せてよく見えない。


一体なにが起きている……


坂本と、共に戦場に赴いた部下たちは皆同じ疑問が頭に浮かぶ。

呆然としていると、自分たちに気付いたのか高杉がこちらを見て目を見開く。


「高す……」


坂本が何が起きているのか聞こうと口を開くが、それは高杉の切羽詰まった大声によってかき消された。


「坂本ォ!!甘味持ってねェか!!!?」


…………は?


高杉の声に桂が続く。


「金平糖でも饅頭でも、なんなら砂糖でも構わん!!何か甘いものを持っておらんか!!!?」


坂本は戸惑いながらも、高杉たちの鬼気迫る様子に圧倒され返事をする。


「……こ、金平糖ならちとあるきに…」


坂本の返事を聞くや否や、高杉たちはまたもや声を張り上げる。


「今すぐ持って来い!!!」

「な、なんd…」

「説明なんぞしてる場合ではないわ!!いいから死にたくなければ早くしろ!!!」


え!?命に関わることなんですか!?


どうやら、事態は深刻らしい。坂本が急いで金平糖を持ってこようとした瞬間。



「…さっきからごちゃごちゃごちゃごちゃ……何話してんの?お前ら…」



低い低い、地を張るような声が発せられた。背中に冷たい汗が流れる。ギギギ…と壊れたブリキの玩具のように振り向くと。

普段の死んだ魚のような目が、更に濁って虚ろな表情の銀時が顔を挙げていた。


なんじゃぁありゃぁああああ!!?


坂本と部下たちが心の中で叫んでいると、ザッと銀時の前に、鞘を収めたままの刀を構えた高杉たちが立ちはだかる。


「坂本ォ!!行けぇえええ!!!」

「貴様に託したぞ!!俺達の命!!」


そういうや否や高杉たちは銀時に立ち向かっていった。

その隙に坂本はもう今までにないくらいの、もしかしたら戦場でも出したことがないくらいの速さで、部屋へ向かい金平糖を手に入れた。

また、坂本の部下たちも『自分たちも何か甘いものを持っていかなければ殺られる…!!』と本能で感じ、各自部屋へ向かいあるだけの甘味を手に入れてきた。













坂本が戻ると高杉たちは、荒れ狂う銀時と対峙していた。


「高杉!!!」


坂本は高杉の名を呼ぶと、手に持っていた金平糖の袋を投げた。高杉はそれを受け取ると、袋から金平糖を取り出し銀時の口に押し込めた。


「銀時ぃいいい!!」


口に金平糖を押し込められた途端、刀を振り回していた腕が止まり、もぐもぐと咀嚼し始める。次第に普段の何十倍も濁っていた、紅い瞳は輝きを取り戻し、顔も虚ろな表情が抜けてきた。


「……もっと…」

「「「どうぞどうぞ!!」」」


金平糖を素早く銀時に差し出す。受け取った銀時は何粒か口にいれ、また咀嚼をすると、こてんと眠りについた。


「「「はぁぁぁ……」」」


3人は同時に溜め息をつくと、その場に倒れ込んだ。


「…なんじゃぁ、あれは……」


坂本が帰ってきた時から疑問に思っていたことを口に出す。それと同時に、甘味を大量に持ってきた部下たちが帰ってきた。

桂が重苦しく坂本の疑問に答える。


「……銀時はな、長期間糖分が摂取できないと禁断症状がでるのだ…」


は?あれが、禁断症状?


「その度暴れてなァ…禁断症状が出ると周りが見えなくなるらしく、敵味方関係なく周りを潰してくんだよ……」


はぁとまた溜め息をつくと桂と高杉が声を揃えて言った。


「だから、俺たちはあの状態の銀時をこう呼んでいる…」



「「糖分大魔王」」



それ以来、坂本たちは常に甘味を常備しておくようになったとか。









糖分大魔王注意報
(甘味切れに、御注意下さい)










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凄く楽しかった←
たまには、こういうのもいいな´∇`
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