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小ネタ・突発文・練習文
何か気に入った小ネタなどがありましたらご遠慮なくコメントしていって下さいね!
◆Twitterでのお題突発文2 


高銀へのお題:好きだから好きって言った/「おやすみなさい、いい夢を。」/最終回はナシの方向で

最終回はナシの方向でお願いします。そんなことを頼めば神様とやらは笑った。さも愉快だというように。だって好きだから好きと言ったのに、これで終わってしまったら意味がないだろう?だから神様よ、頼むよ。そういえば彼はゆっくりと微笑んだ。「おやすみなさい、いい夢を。」夢オチだなんてとんでもない。


高銀へのお題:愛情のあかし/(だいすき。)/まぶしすぎる未来

(だいすき。)その言葉は愛情のあかし。ふわふわとして暖かくて、まるでお前の手の平のようだと言えば、お前の手の平は冷たいな、俺が暖めてやろうとニヤリと笑った。まぶしすぎる未来にもお前は自分の隣で手を暖めてくれているだろうか。この手を離したくないと思った。


高銀へのお題:きみだけ限定、特別。/(たったその一言なのに、な。)/鍵盤の上をあるくような

鍵盤の上を歩くような、そんな不安定な言葉だった。きみだけ限定、特別。その言葉がどれだけの重さを持っているのだろう。想像したくもない。口を開こうとすれば途端に麻痺したように唇は震え、舌は渇き、掠れたような声しか出ない。(たったその一言なのに、)重すぎて僕らの喉は潰れてしまう。

2014/02/26(Wed) 19:03  コメント(0)

◆Twitterでのお題突発文 


高銀へのお題:とりあえず隣にいてよ/「独占欲ってやつ」/別々にうまれてきてよかったね。出会えて、よかった。

「独占欲ってやつ」そう笑った目の前の男は随分と"前"よりも爛々としていて。とりあえず隣にいてよ。手を伸ばしてくる。馬鹿だ。やっと離れられたのに、やっと自分などと関わらずに済むのに。あぁ、でも。別々に生まれてきてよかったね。出会えて、よかった。そんなことを考える自分も馬鹿なのだろう。



高銀へのお題:胸元でつっかえる言葉/「ほしい。」/おりがみのおほしさま

何度口にしようとしたことか。けれど、その言葉はけして言えやしない。まるでおりがみのおほしさま。手を伸ばして掴むけれど、ちょっと力をいれただけでくしゃりと歪んでしまう。ずっと胸元でつっかえてる言葉は今日も音にならず零れ落ちる。──「ほしい。」



高銀へのお題:顔を思い出せないんだ、背中しか知らないから/(すき。すき。)/愉快ですね、不気味なほどに

顔を思い出せないんだ、背中しか知らないから。そんなことを突然言い出した自分の上司はどこか遠くを見つめていた。誰のことかなんて分かりきってる。その人と対峙したときの彼の目が語っていた。(すき。すき。)火傷してしまうのではないかと思うくらい熱く情熱的で、こちらにまで熱が移ってくるようだった。「本当に、」愉快ですね、不気味なほどに。



高銀へのお題:むせかえるような夏の匂い/「おめでとう。」/なんで君だったんだろうね

むせかえるような夏の匂いを覚えている。「おめでとう。」と言った時の嬉しそうに笑った君の笑顔を覚えている。あぁ、嫌な季節だ。思い出したくもないことを思い出しては、まだ忘れていないと安堵する自分がいる。全く、どうして、なんで君だったんだ。

2013/06/02(Sun) 21:17  コメント(0)

◆ぬらりひょんの孫×銀魂 

ぬらりひょんの孫×銀魂
非夢混合


坂田銀時 八百比丘尼
高杉と共に日本全国を放浪、そんなことをしていたらぬらりひょんに気に入られていつの間にか百鬼夜行の一員になってた(不可抗力)。腕は立つが普段の行いのせいでそう思われない。大昔に人魚の肉を食べ不老不死に。永く生きたせいで生にとことん無頓着であったが高杉と出会って変わった。


高杉晋助 鬼
銀時と共に日本全国を放浪、銀時と同じく不可抗力で百鬼夜行の一員に。元は羽衣狐の方に付いていたが別に崇拝とか慕ってたわけじゃない。ただ一緒にいれば簡単に暴れられるかなぁとか思ってた。けど宿願だなんだとなんか煩くなってきて潮時だと考え京を抜ける。後に銀時と出会い行動を共にする。


時間軸的には、高杉が京を抜けたのはぬらりひょんたちがまだ京に来てない頃。年齢的にはぬらりひょんより数年若い程度。銀時はそこからさらに百年くらい若い。

銀時が八百比丘尼になった経緯は、銀時が育った海辺の漁師の村でたまたま人魚が釣れた。人魚は不老不死の妙薬と聞いていたが毒味として無理矢理銀時に食べさせる。普通の人とは違った外見をしていたため嫌われていた。食べたところ銀時は何ともなかったので村人たちも食う。けど銀時以外人魚の毒で死んでしまう。銀時だけが人魚の毒に当たらなかった。(人魚の設定については、るーみっく作品の『人魚の森』を参考)


ざっくりしてるが、こんなん美味いと思うんだ。あとコレにちょっと銀時総受け…というか総愛され要素とかもぷまいと思うんだ。鯉伴の初恋が実は銀さんとかね←
いかがだろうか。

2012/07/28(Sat) 22:04  コメント(0)

◆万事屋高杉と真選組副長銀時5 





何十年かぶりに再開したあの男の眼は片目だけとなっていた。あの鉄色の奇麗な瞳が一つ減ってしまったのだと思うと酷く勿体無く感じた。

本人は生きているだけでめっけもんだと笑っていたが。

あの後、頓所へと帰路に着き、着いた途端質問の嵐。まあ、それもそうかと苦笑した。

「まあ、高杉と俺ぁ所謂、幼なじみっつうやつだよ」

「マジですかィ、旦那」

「マジだよ、沖田くん」

随分と昔に生き別れてから、会えていなかったのだと。高杉があれからずっと銀時を捜していたのだと。そんなことを話した。

「俺が万事屋やってたのも、初めはコイツの情報集めるためでなァ」

万事屋という仕事をしていれば自然と依頼の幅は大きくなる。情報も集めやすいだろう。それに加えて銀時は色んな意味で目立つ。何かしら情報が掴めると思っていたが全くといって音沙汰がない。よもや、死んでしまったのではないかと思ってしまったほどに。

「いや、俺松平に拾われて直ぐに真選組入ったしよ。多分、松平も俺が志士の生き残りって気付いてたと思うんだわ」

「だからって、なんも情報が無えのはおかしいだろ。俺がどんだけ捜したと思ってんだァ?」

「んー、つっても江戸にいたのも半年とかそこらで、その後はずっと京だったからなぁ」

仕方ねえだろ?と言う銀時に高杉は呆れたように溜め息をつく。

「ったく、テメーは相変わらずだなァ」

「うっせ、まっ、俺はもうお前の傍離れる気ないけどな」

「それはこっちの台詞だ」

「もう約束違えんなよ?」

「当たりめぇだ」

そう言って、笑い合いながら拳を合わせる銀時たちを土方たちは顔を緩ませながら見ていた。


「とりあえず、再会を祝して酒でも飲もうじゃないの」

銀時の言葉に皆が笑った。





もう駄目よ。

この手を離さないで。

約束よ。

約束。

破ったら承知しませんから。

指切りげんまん。

嘘ついたら。

針千本、飲ましますからね。



***********
だ ぶ ん \(^q^)/
いつか書き直したいと白黒は心のどこかで思っています、まる

2012/07/27(Fri) 22:22  コメント(0)

◆万事屋高杉と真選組副長銀時4 





暫くすると敵は皆地に伏し立っているのは銀色だけとなった。それと同時に先程までの荒々しい音色は、掴み所のない浮かれたまるで酔っ払いの鼻歌にがらりと雰囲気を変える。

(不思議な男でござる)

「旦那!お久しぶりでさァ!」

「よお、総一郎くん久しぶりー」

「総悟でさァ、旦那」

銀色に嬉しそうに近付いていった沖田。それに答えるよう銀色は気怠げに手を挙げる。

「何だってこんなとこにいんだ、テメー」

「あ?んだよ、せっかく銀さんが帰ってきたっつうのに、屯所には誰も居やがらねえしよ。聞けばお前ら仕事だっていうじゃない。だったら大サービスで銀さんが手伝ってあげようと思って」

おかげで助かったろ?とニヤリと笑いながら尋ねる銀色に土方は顔をしかめる。長い間会っていなかったためどこか変わっているかと思っていたがどうやら間違いだったようだ。

(全然変わってねえ…)

はぁと煙草の紫煙とともに溜め息を零せばいつの間にやら近くにいた万斉やまた子が興味深げに銀色の男を見つめていた。

「土方、この男は何者でござる?」

「そっス!こんなに強い人、晋助様以外に私初めてっス」

興奮気味に頬を上気しながら早口で言うまた子を落ち着かせるよう土方が口を開こうとすれば土方の台詞に被るように銀色が声を出す。

「…晋、助?」

どこか懐かしげにけれどそれ以上に愛おしさと哀愁を帯びた声色に銀色以外の者たちが目を丸くする。

「…晋助って、高杉晋助?」

「そうでござるが、なぜ主がそれを…」

知っている、と万斉が続けようとした時。


「…銀時?」


声がしたほうへ顔を向ける。するとそこにはつい先程名前が出たばかりの高杉が入り口の前で呆然と立っていた。

「高、杉…」

銀色の男、銀時が目を限界まで見開く。ガシャンッと手から刀が落ち、そうして銀時は高杉の元へと駆け出した。

「高杉っ…!」

そう泣きそうな声で名前を呼ぶ銀時を高杉は優しく抱き留めた。

「銀時」

ゆるりと柔らかく目を緩めながら高杉は肩に押し付ける銀時の頭を優しく撫ぜる。土方たちはその様子を唖然と見るしかなかった。

2012/07/27(Fri) 22:21  コメント(0)

◆万事屋高杉と真選組副長銀時3 





「……で、」

イライラしたように土方は口を開く。

「…なんでテメーらがここにいやがんだ、万事屋ぁあぁああ!!!!」

「だから依頼だったって言ってるスゥウウ!!!!」

「また子殿、後ろ後ろ」

万斉の忠告に素早く反応してまた子は後ろへと弾を放つ。また子以外が刀で戦う中流れ弾が心配されるがそこはさすが『紅い弾丸』といったところか。隊士たちや自分の仲間に流れ弾がいかないように上手く拳銃を扱っている。

「この倉庫に荷物を運ぶよう依頼が入って、向かえば主ら真選組がいたでござるよ」

「ここはなぁ最近怪しかった攘夷志士どもが武器やらなんやら受け取ってたとこなんだよ!!」

「そうか、それは知らなんだ」

「先輩ぃい!喋ってないでさっさと倒して欲しいっス!!」

数が多い。
倒しても倒しても一体どこに潜んでいたのだと問いただしたくなるぼど次から次へと攘夷志士たちは湧いて出てきた。余りの多さに土方は舌打ちをしぐっと刀を構え斬り込もうと脚を踏み出した瞬間。

銀色が横切った。

「あ…?」

土方は目を丸くする。目の前の敵が次々と白眼をむいて倒れていった。ドミノのように順々に倒れていく敵を追いかけ目線を動かせば懐かしい銀色が敵の群の真ん中で刀を振るっていた。

(あれは……)

「旦那!!」

沖田の喜々とした声色でやはりと確信を持つ。

「何者でござるか、あの男…」

万斉が唖然と口を開いた。
あの数の敵の攻撃をものともせず的確に相手の急所をついていく。その音色は荒々しくもあるがどこか底の見えない闇を思わせた。

(まるで彼奴のような音色でござるな…)

万斉は別の依頼でここにはいないの自分の大将の姿を思い浮かべる。

2012/07/27(Fri) 22:19  コメント(0)

◆万事屋高杉と真選組副長銀時2 





潮の香り。鼓膜を震わせるのはザァザァという波の音。からっと晴れた青空には熱く輝く太陽。その光が海へと反射しきらきらと輝いている。

「これだけ聞いてると何とも素晴らしい場所に聞こえやすが、実際はただの寂れた港なんですよねィ」

「無駄グチ叩いてねえで集中しろ、総悟」

いつ奴さんが出てくるのか分からないのだから、と目線で伝えてくる隣の上司に沖田は息をつく。

「せっかく今日は旦那が京から帰ってくるっていうのに迷惑な奴らでィ」

ぼそりと不満を漏らす。その顔は年相応に幼く口を尖らせていた。

(こいつにこんな顔させられんのは近藤さん以外にゃあの天パ野郎だけだな…)

真選組を結成してまだ日も浅かった頃。ある日いきなり松平が連れてきた銀髪天パの男。今までどこにいただとか何をしていただとか何も教えてはくれなかった。けれどいつの間にか自分たちの中に溶け込んでいて、あの近藤さんにくらいにしか懐かなかった総悟も『旦那、旦那』と慕うようになった。

その男が京の仕事から何年間振りにこの江戸へと帰ってくるという連絡を貰ったのが三日前。急に決まったのだと、電話口に疲れたような声音で話していた。自分も何かとあの男とは対立していたが、久しぶりに会うとなるとやはり懐かしくもあって今日はあまり突っかからずおとなしくしといてやるかと考える。

思考に耽っていれば「土方さん」と隣の部下が声を掛けてきた。見れば目を付けていた奴さんが古い倉庫へと入っていく。それを見た途端、さっさと終わらせようと自分は手をあげ突入の合図をあげた。

2012/07/27(Fri) 22:17  コメント(0)

◆万事屋高杉と真選組副長銀時 

現代 ※万事屋高杉 真選組副長銀時




『きっと、帰ってくる』

そう言ってまるで幼い頃のように小指と小指を絡めて約束をした。

それは恥ずかしくもあったが、これで男が無事に帰ってくるというのなら羞恥など関係なかった。

『必ず、必ず』

最後まで己の大好きな鉄色の瞳を優しく緩ませながら言い聞かせるように言葉を紡ぐ男の背を己は見送った。


あぁ、行っては駄目だ

お願いだ、戻ってきてくれ


いつの間にか己の周りは暗い暗い闇に包まれていて、だんだんと色を無くしていく。必死に背を向ける男に手を伸ばして追いかけようとするが、足が地面に縫い付けられたように動かない。

『  !』

名前を呼ぶがそれは音とならず暗い闇の中に溶けてしまう。それでも呼ばずにはいられなくて、叫ぶように喉を震わせ手を伸ばした。

けれど男は止まらない。

あぁ、待ってくれ
駄目だ
頼むから
俺を置いていくな

じわりと視界が歪む。そして、一際大きな声で目の前の男の名を呼んだ。

「っ高杉…!!」

伸ばした手は空を切り視界には見慣れない天井が写り銀時は目を覚ました。

「はぁはぁ…」

上がった息を落ち着かせるように大きく息を吸い込み身体を起き上がらせる。

(夢……)

じとりと嫌な気持ちの悪い汗が頬を伝う。高杉が戦へと赴くのを見送ったときの夢。最後にアイツを見たときの夢。
約束をしたのに結局あの男は己の元へなど帰ってきやしなかった。生きているのかましてや死んでいるのかも分からぬまま。
ふと窓を見る。己の嫌な気分とは裏腹にからっと晴れた青空。

(あぁ、そういえばあの日もこんな風に晴れてたな)

そのことを思い出すと普段は好きな青空でもどこか憎くもあった。そして己は支度をするべく布団から抜け出し壁に掛けておいた黒い制服に手を伸ばした。

2012/07/27(Fri) 22:16  コメント(0)

◆妖パロ2 





真選組は松平片栗虎が作り上げ近藤勲を筆頭にした陰陽師の組織である。
主に守護霊を使い江戸を守護し、妖に憑かれた人間を清めるなど様々なことをしている。

今回俺達真選組のトップ3がわざわざ訪れたのは、ここら辺で有名な地主である事が大きな理由であろう。
地主、といっても特にこの坂田家は昔から幕府と懇意な関係であり、徳川のほうにも何人か嫁を出している。





(そんな坂田家の跡取りが妖にねぇ…)

今俺たちは、その跡取りのいる奥の部屋へ使用人に案内されている。何でも跡取りは生まれたときから病弱で、今も病を患っているらしい。

そのため、なるべ体に負担をかけないようにと屋敷の奥で生活させていると言っていたが…

(いくら何でも離れすぎだろ…)

まるで、自分たちとは関係ないと表しているようだった。

(こりゃ何かありそうだな…)

これから起きることに不安を少し抱えながら溜め息を零した。




「こちらが銀時様のお部屋になります。お身体に障るといけないので、手短にお願い致します。」

部屋まで案内をしてくれた使用人は、そう言うと扉に手を掛け、失礼しますと一言声を掛けてから静かに扉を開けた。

「銀時様、こちらが今日から護衛をして頂く真選組の方たちです。」

「んー?あぁ、はいはい。護衛ね。」

跡取りは気怠げに返事をすると布団から上半身だけ起き上がり、こちらに姿を見せた。
「……!!」

「ハジメマシテ、坂田銀時デス」

どこかふざけているような挨拶をした跡取り、銀時はその紅い瞳をゆるりと緩めた。











**********
中 途 半 端 \(^q^)/

サイトを立ち上げる前からちょこちょこ書いていたもの。考えれば長編書こうとしたのはこれが初めて。

『やっべ、ネタがねぇ』となり途中で投げ出しずっと携帯のメモにいれっぱだったのをここにさらけ出してみる←

色々と補足すると(ある意味ネタばれ)
銀さんのところに夜な夜なきてる妖とは、高杉。人間嫌いだけど銀さんは気に入ってて銀さんの両親の銀さんに対しての対応が気に食わない。病気のこともあるし表には出さないが内心心配してる。

銀さんは高杉と出会ってから外に出たいという欲求が高まる。容姿や病気のせいで家に出られなかったため外への憧れが強い。両親は銀さんの容姿を酷く疎んでる。だから表ではいい感じに接してるけど本当は無関心、つうか無視?存在を認識してない?けどそれじゃあ跡取りとか大変なので一応表立っては銀さんを跡取りとかにしてるけど本当はその内誰か養子にもらってソイツを跡取りにしようかと思案中。理由は病気がうんたらーとか言って誤魔化すつもり。

高銀←土な感じ。
どんだけ俺得なんだYO、Foooooooo!←


(ぶっちゃけ死ネタにするつもりだった←)

2012/07/27(Fri) 22:08  コメント(0)

◆妖パロ 





今でも覚えている。
お前と初めて逢ったときのことを。


寒い寒い、雪の日のこと。

どこまでもどこまでも白い、銀世界。

その銀世界の中に雪とはまた違う輝きを持った銀。

鈍く輝くニ対の赤。

まるで、雪椿のような。

儚さと美しさと…寂しさを纏っていた。



愛しい愛しい、


かけがえのない存在だった。







「では、その銀時さんに妖(アヤカシ)が憑いていないか確かめ、もし憑いていたらその妖を祓う……。ということですね。」

近藤さんの言葉に、俺たちの目の前に正座をしている今回の依頼主、坂田 仙太郎とその妻、坂田 葵が頷いた。

「……はい。以前妻が夜中に銀時が誰かと話しているのを聞いたようで…。」

「それは…誰か使用人などではなく?」

「使用人は各自家を持っていて屋敷に居候している者はおりませんし…それに、」

「それに?」

「話し相手の雰囲気が普通ではないのです。威厳があって…でも、どこか恐ろしい…、すみません。上手く言葉に出来なくて。」

「いえいえ!!それはご両親も心配でしょう。」

「…いえ、あの子が病で苦しんでいるんです。私たちが落ち込んでいたら、あの子にまた余計な心配を掛けるだけですから。」

そういう葵は我が子を大切にする優しげな母の姿だった。
その姿に心打たれたのか近藤さんはさらに大きな声で言葉を発した。

「ご安心を!必ずや原因を突き止めましょう!」

なぁトシ、総悟!とにかりと笑いながら声を掛けてきた近藤さんに俺は黙って頷いて、総悟はそうですねィと返事をした。




真選組は松平片栗虎が作り上げ近藤勲を筆頭とした陰陽師の組織である。
主に守護霊を使い江戸を守護し、妖に憑かれた人間を清めるなど様々なことをしている。

今回俺達真選組のトップ3がわざわざ訪れたのは、ここら辺で有名な地主である事が大きな理由であろう。

地主といっても特にこの坂田家は昔から幕府と懇意な関係であり、徳川のほうにも何人か嫁を出している。

2012/07/27(Fri) 22:06  コメント(0)

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