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小ネタ・突発文・練習文
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◆妖パロ 





今でも覚えている。
お前と初めて逢ったときのことを。


寒い寒い、雪の日のこと。

どこまでもどこまでも白い、銀世界。

その銀世界の中に雪とはまた違う輝きを持った銀。

鈍く輝くニ対の赤。

まるで、雪椿のような。

儚さと美しさと…寂しさを纏っていた。



愛しい愛しい、


かけがえのない存在だった。







「では、その銀時さんに妖(アヤカシ)が憑いていないか確かめ、もし憑いていたらその妖を祓う……。ということですね。」

近藤さんの言葉に、俺たちの目の前に正座をしている今回の依頼主、坂田 仙太郎とその妻、坂田 葵が頷いた。

「……はい。以前妻が夜中に銀時が誰かと話しているのを聞いたようで…。」

「それは…誰か使用人などではなく?」

「使用人は各自家を持っていて屋敷に居候している者はおりませんし…それに、」

「それに?」

「話し相手の雰囲気が普通ではないのです。威厳があって…でも、どこか恐ろしい…、すみません。上手く言葉に出来なくて。」

「いえいえ!!それはご両親も心配でしょう。」

「…いえ、あの子が病で苦しんでいるんです。私たちが落ち込んでいたら、あの子にまた余計な心配を掛けるだけですから。」

そういう葵は我が子を大切にする優しげな母の姿だった。
その姿に心打たれたのか近藤さんはさらに大きな声で言葉を発した。

「ご安心を!必ずや原因を突き止めましょう!」

なぁトシ、総悟!とにかりと笑いながら声を掛けてきた近藤さんに俺は黙って頷いて、総悟はそうですねィと返事をした。




真選組は松平片栗虎が作り上げ近藤勲を筆頭とした陰陽師の組織である。
主に守護霊を使い江戸を守護し、妖に憑かれた人間を清めるなど様々なことをしている。

今回俺達真選組のトップ3がわざわざ訪れたのは、ここら辺で有名な地主である事が大きな理由であろう。

地主といっても特にこの坂田家は昔から幕府と懇意な関係であり、徳川のほうにも何人か嫁を出している。

2012/07/27(Fri) 22:06

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