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忍ちゃんとあははうふふとおしゃべりをしていたら明王が戻ってきた




「あ、明王きちゃった」
「じゃあもうすぐ試合始まるわね…
残念だわ、まだ朔宵とおしゃべりしたかったのに」
「…いつの間に仲良くなったんだ?お前ら」
「「さっき」」
「…」




すっかり意気投合したわたしと忍ちゃんが声を揃えて明王に言うと無言で「はいはいそうですか」とでも言うような目をされたが、ホイッスルが鳴るとその目は、顔は真剣そのものになり、ベンチから指示をだした




だが相手は殆どが元イナズマジャパンということで、一筋縄にはいかないようだ





結局一点取られ、前半は終了した
忍ちゃんのお手伝いで皆にドリンクを配ることになった(お手伝いといっても忍ちゃんが名前を言いながらドリンクを渡すので、私は言われた名前の人に渡すだけなのだが)


「右が佐久間で左が源田ね」
「はーい!
はい!佐久間くん!源田くん!」
「さんきゅ」
「おぅ!」
「これは元モヒカンね」
「元モヒカンって喧嘩売ってんのか?小鳥遊」
「別に?」
「はい、元モヒカン?笑」
「テメェ…朔宵後で覚えてろよ…」
「ほら不動!
そろそろアップしときなさいよ?」
「へいへい」
「明王!」
「?」
「頑張ってね…!」
「…おぅ」









しばらくして後半がスタートした
前半で明王は敵チームの特性や攻略法を見出だしていたらしく、後半前にチームメイトに指示を送っていた





明王はチートだと、直感した
そして何よりサッカーが好きなんだな、と思った




サッカーやってるときの明王の表情は生き生きとしていて、本当に楽しそうだった
後半で明王達帝国チームが一点を返し、試合は同点で終わった



試合が終わると、あっという間に選手達にマスコミが群がって、話すどころではなかった
忍ちゃんに、部室で待っていよう、と言われ部室に行くことに
…私部外者だけどいいのかなぁ…?




と思いながら忍ちゃんに車椅子を押してもらい、部室に行くと、忍ちゃんは洗濯機に汚れたタオルをぶちこみ、洗濯をスタート
そして乾燥機の中の新しいタオルをたたみはじめる
なんでも、ユニフォームとタオルは別々に洗うらしい
私も忍ちゃんに倣ってタオルをたたんだ








タオルは百枚以上あった
これを毎日洗濯して洗う忍ちゃんはたいへんだなぁと思っていると、忍ちゃんはマネージャーが洗濯するのは試合の前後だけで普段は自分で洗ってくれるから楽よ、と説明する
帝国は寮制だから、それは当たり前のことらしい
そしてタオルに名前が書いてあるからたたみ終わったら一人一人のロッカーにタオルを仕舞うの、と教えてくれる



二人で黙々とタオルをたたんで十数分
全てのタオルをたたみ終わり、今度はタオルをロッカーに仕舞う作業にかかる



私は名前を確認して忍ちゃんに渡し、忍ちゃんがロッカーに入れる






「これは…成神くんでこっちは辺見くん
で佐久間くんに…これ誰の?」




A.Fと書かれたタオルを忍ちゃんに見せる
忍ちゃんはそれ不動のよ、と苦笑しながら受けとる


「不動ったらかっこつけてそう書くのよ」
「ふふ…でも明王らしいね」
「でしょ?…ねぇ」
「なあに?忍ちゃん」
「朔宵は不動のこと、」ガチャッ
「あー疲れた」
「あのインタビュワーしつこかったよなー」
「あ、小鳥遊先輩に朔宵さん!」
「お疲れ、みんな
私タオル仕舞っちゃうわね」
「忍ちゃん、私も…」
「朔宵さん、どうでした?試合!」
「皆凄かったよ!
間近で見ると凄い迫力!
来れて良かったー!
…あ佐久間くんや明王達は?」
「3年の先輩たちはまだインタビュー受けてますよ」
「でももうじき…」ガチャッ
「全員いるかー?」
「明王!」
「「「「「お疲れ様です!」」」」」
「とりあえず今日はこのまま解散だ
不動」
「…あぁ
後日次期キャプテン兼部長、副や会計を発表する
とりあえず今日はよく体を解してから寝ろよ
…お疲れ」
「「「「「「「「お疲れ様でした!」」」」」」」」
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