テニスの王子様
□雨の帰り道
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「？どしたの？」
「…え、あ…その…君さえ良ければ、何だけど」
「俺と帰らない？」
「………良いけど」
実はありがたかった。
それじゃ、遠慮なく←
「ごめん、大石くん濡れちゃうね」
「気にしないで！節木さんが風邪引く方がたいへんだよ」
「え………」
時折肩が触れ合って、場に静寂が横たわる。
静かな静かな時間の中、大石くんが呟いた。
「初めての相合い傘なんだ」
「私も。男子と二人で帰るのも初めてかも」
「ホントに？」
「うん」
再び沈黙。
…そうこうしている内に、私の家の近くまで来てしまった。
流石に送ってもらうのは気が引けるので、スッと傘から出た。
「ここでいいや。ありがとね、大石くん！」
「え…あ、うん。また明日」
「また明日！」
私は全力で走り、玄関を開けた。