テニスの王子様
□夕暮れの部室
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練習も終わり、俺は用があって、マネージャーの節木を探していた。
…と言うか、なんでアイツはどこにもいねーんだ!?
マネージャーなら仕事をしやがれ!
怒りに任せて、部室のドアをやや乱暴に開け放った。
「オイ節木───ってお前ら…何してんだ?」
「煩いで跡部。ひよりちゃんが寝とんのや、静かにせぇ」
「熟睡してんな〜…」
何故か、忍足と宍戸が、机で寝ている節木を見守っていた。
「何が起こすな、だ!オイ節木─────むぐっ」
「別にサボってた訳ちゃうで」
片手で俺の口を塞ぎながら、忍足はノートを掲げて見せた。
それには、選手一人一人のクセや良い所、改善点や練習メニュー案などが、事細かに記されていた。
「コレ、こいつ一人で作ったんだよ。2日も寝てないんだってよ」
──絶句してしまった。
よく見れば、節木の目の下には、クマができていた。
「スゲーよな」
「…せやな」
「あぁ」
疑って、悪かったな───
ありがとよ。
そんな気持ちを込めて、俺はそっと節木の髪を撫でた。
*おまけ*
(忍足…俺等、邪魔者か?)
(せやな、帰るか。オモロイもん見れたし)
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