10/07の日記
22:13
雨男[復活×庭球/山本嫌]
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その日は所謂、天気雨だった。
雲が一つもないのに、突き刺さるような雨の雫。
まるで血を洗い流すように降り頻っていた。
「あーあ、仕方ねぇよなー」
屋上で全身に雨を受ける山本は、どうしようもなくなって笑う。
怒りも悲しみも、喜びさえ感じない。
でも笑う以外の手段が見いだせなかった。
――なんか、どうでもよくなった。
今、親友だと思っていた綱吉や獄寺に嫌われていた。
自分の本質を見てくれた二人は、いとも簡単な嘘に騙されて自分を見放した。
原因は自業自得なのだけれど、少し堪えていたことは事実で。
この件が終わるまで、いつも笑っていなければならない。
笑って笑って――そう、最後まで。
泣いてはいけない。憤ってはいけない。
そうでなければ、自分の大切な人達は傷付くから。
しかし、いつしか感情が麻痺してしまった。
自分がしていることの意味ってなんだ?
不意にそう思ってしまう。
わからないからこそ、放棄してしまいたい心が生まれる。
「放棄すればいいんじゃなか?」
ふと、誰もいないはずの屋上に、もう一つの声。
寝転がった姿勢のまま更に上を見上げれば年上であろう男が給水塔の上に座っていた。
「お前……どこから」
「知らない方がよか。ほんま、世の中腐っとるからの。そう思わん?」
男の問いに、沈黙する。
感情が麻痺してしまった故に、自分の意見が存在しなかった。
「友達の為に嘘ついて、嫌われて、意味ないことしちょるってわかっていても、暴走した人間は止まらない。お前の良心すら誰もが利用する」
「お前に何がわかって……」
「知っちょるよ、なんでも」
男はふわりと給水塔のから降りる。
そして、着地した足が水となってぱしゃりと音をたてた。
「!!」
「おっと――」
そして、再び同じ足を形成した。
「すまんの。俺はこういう体質でな、汚い人間を死ぬほど見てきた」
次は全身を水にし、そこに水溜まりをつくる。
「お前が捨ててもいいと思うなら、俺が救っちゃる」
水の中からした声に、無意識に手を伸ばしていた。
水はからだを包み、全身を沈める。
息は出来ていた。
「あぁ、もう――
なんでもいいや」
――――――――――――――――――
変な終わり方(^q^)
補足解説します
山本はツナや獄寺を理由に脅されて自分から嫌われた。
それゆえ自分の行動意義がわからなくなって無気力山本に
仁王は水男。
全身水で形成されており、日光を苦手とする(蒸発するから)
仲間あり
最近復活と緋色とfairytailに嵌まってます。
だから仁王の力はジュビアみたいなモン。
参考にしたかっただけなのにそっくりになっちゃったあたり、余程好きなようです←
異能力ネタ、最強ネタが好きなんです
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