報道関係

□岡田ジャパンデビュー
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日本がロスタイム決勝点でバーレーン下す/W杯アジア3次予選


■内田が頭で決める
 22日、W杯アジア3次予選最終戦が行われ、日本代表がバーレーン代表と戦った。どちらのチームも既に最終予選進出を決めているが、大粒の雨が激しく降りしきる中、埼玉スタジアムには5万1180人もの観客が集まった。ここ最近の代表戦と比べると非常に多い数字だ。
 日本は玉田圭司と佐藤寿人の2トップ、中村俊輔が右、本田圭佑が左、中村憲剛と遠藤保仁が中央に入り、4バックに内田篤人、闘莉王、中澤佑二、安田理人を起用。玉田と佐藤が縦の関係になる場面も多く、4?2?3?1気味の布陣だった。
 試合は開始早々の3分、裏へ抜け出した佐藤がペナルティエリア内で倒されてPKを獲得。中村俊がキッカーを務めたが、力のないシュートはGKにセーブされて先制のチャンスを逸した。13分には左サイドを安田と本田で崩し、玉田の決定機につなげたが、シュートはGKの正面に飛んでゴールならなかった。
 この2つのチャンスは裏のスペースに飛び出した結果生まれたものだったが、これ以降は効果的な攻撃が少なく、横パスの多いいつもの悪癖が出始める。
 ロスタイムに遠藤のFKがクロスバーに当たり、こぼれ球に本田が詰めるというセットプレーからのチャンスを作ったが、これもネットを揺らすには至らなかった。
 一方、バーレーンは日本にボールを支配されたが、時折繰り出すカウンターに一発の可能性を漂わせ、12番のファウジ・ムバラク・アイシュが放つロングシュートも強烈だった。
 0?0で迎えた後半は、ボールポゼッションで勝る日本がチャンスを作りながら決めきれず、引き分けでも問題なしという姿勢のバーレーンが時間を消化していく。しかし、引き分けも濃厚という空気が流れ出したロスタイム、相手のクリアボールを内田がヘディングで跳ね返すと、ふわりと上がったこのボールの処理をバーレーン守備陣がミスし、これがワンバウンドしてGKサイド・モハメド・ジャファルの頭上を越え、ついにゴールが決まった。
 結局これが決勝点となり、日本が1?0で勝利。3次予選をグループ1位で突破した。

◇日本 1?0 バーレーン
[得点]90分:内田篤人
[観衆]51,180人

◇日本出場選手
GK:楢崎正剛
DF:内田篤人、闘莉王、中澤佑二、安田理人(73分:今野泰幸)
MF:中村俊輔、中村憲剛、遠藤保仁、本田圭佑(80分:巻誠一郎)
FW:佐藤寿人(64分:山瀬功治)、玉田圭司

◇ミラン・マチャラ監督
「日本はPKのチャンスを逸したが、その後もチャンスを作り続け、最終的には我々のミスでゴールを奪った。やり方としては間違っていなかったんじゃないか。
 私たちにはプレッシャーがあった。選手の質も日本に劣っている。バーレーンの国内リーグはJリーグと違ってアマチュアだ。ヨーロッパのクラブに所属している選手のいる日本とは違う。国の人口は70万人で、クラブの数は19個しかない。それを考えると選手は非常によくやっている。今の時点で最終予選に進むことができているので満足している。
 バーレーンは雨が降らないので、今日のような環境は我々にとって非常に難しかった」

◇岡田監督
「実際には消化試合だったが、我々にとっては重要なゲームだった。前回の対戦で負けているのもあるけれど、試合であるからには勝ちたいという気持ちを出してほしいということで選手を送り出した。選手たちはそれを90分間よくやってくれた。
 前半は悪くなかったが、チャンスを決められなかった。後半、ボールを拾えなくなって、選手を代えて落ち着いたが、それでもやはりゴールを決められなかった。決してかっこいい得点ではなかったが、スマートな選手たちがこれだけ泥臭い点を取ってくれたのは嬉しいことだ。
 この合宿を通してチームがひとつになってきた。1か月間キャンプができたことで、まとまりが出てきた。具体的に、選手に言い続けてきたのは勝利への執着心。そういうものが完全とは言えないまでも、少しずつ出てきたのではないかと思っている」
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