二粒の結晶。

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第4話
【まだ見ぬ君たち】side風丸






円堂「『ブリザードの吹雪士朗』!早く戦ってみてーなぁ!」



キャラバンで北海道に向かうイナズマイレブンのメンバーたち。



手の平に拳をパチンと叩き合わせ、待ちきれない様子で言う円堂を横目に俺はその『吹雪士郎』の容姿を想像していた。



「熊殺しに、試合で10点も一人で点を取った大男だよな…」



──どんなやつだろ…。



こればっかりは想像できないから、本人を見るしかなさそうだ。



俺らが北海道に来た目的は、そのブリザードの吹雪を仲間にするため。
雷門のエースストライカーでもある『豪炎寺修也』が、新たな監督の瞳子さんによりメンバーから外され、戦力不足になってしまったんだ。
そこで俺たちは、『伝説のストライカー』と名を上げるその人物を探しにやって来たというわけさ。



(豪炎寺が抜けたのは痛いよな…)



豪炎寺のライバルであった染岡は終始瞳子監督を睨んでいるし、一部のチームの雰囲気はよくはないものだ。



もちろん俺だって豪炎寺の離脱に納得しているわけじゃない。


あいつとは何だかんだで一緒にやってきたんだからな…。



音無「みなさん!ブリザードの吹雪について詳しく調べていたら、別の人が出てきました!」



「「「「別の人?」」」



感傷に浸っていたが、音無の呼びかけでみんなと共に彼女の回りに集まった。



音無はみんなが来たのを確認すると、膝に乗せているパソコンを俺たちに向けた。



一之瀬「ブリザードの吹雪士朗と共に、試合で11点をもぎ取った女…」



「フィールドを舞うようにサッカーをすることから、『花吹雪の神崎花香』の異名を持つ…」



鬼道(神崎花香…?)




ディスプレイには、吹雪士郎と同格であろう人物の名と話がズラリと書かれていた。



円堂「そんなスゲー奴も一緒に北海道にいるのか!ますます戦いたくなってきた!!」


興奮を抑えきれてない円堂を木野が宥める。相変わらず馬鹿なくらい一直線だ…。


だが、俺も『神崎花香』に興味があった。


女の子でサッカーをしているも珍しいのに、このような戦歴を持っているなんてどんな人物なのか…。



一ノ瀬「それにしても女の子なんだね、その『花吹雪の神崎花香』って子は」



土門「だよな、ちょっとビックリ」



一ノ瀬と土門も驚きそれでもって感心した様子で話している。最終的には、どんな子なのか、可愛いのかな、なんて話の逸れた内容になっていたけど…。



「…?どうかしたのか鬼道?」



ともあれ先程よりもワクワクしてきた所で、鬼道の様子がおかしいことに気づいた。



「具合でも悪いのか?」



鬼道「いや…なんでもない」



──なんでもないようには全く見えないんだけどな…。



あからさまな難しい顔で考え事をしている鬼道に苦笑い。



だが丁度そこで目的地の白恋中に着いたため、納得いかない表情の鬼道と共に降りる準備をするのだった。



(神崎花香…)



──どんなやつなんだろう…。






 

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