『道標』
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第0話
【例え憎まれても】
「あと5分…か、」
シンプルな腕時計を見、ボソッと呟いた少女は少し泣きそうな表情をしている。
ここは、とある空港。少女はキャリーバックを持っており、どこか遠出をするよな装備をしていた。
「………怒るだろうな、あいつら」
いや…怒るなんてものじゃ済まない…。きっと私を許さないだろう。
それでも私は…、
「───行くよ、イタリアに」
どこか遠いところを見つめ、少女は眉を下げなから微笑んだ。
「じゃあな…、みんな」
次に会う日まで──。