ホプライ

□ある日の朝。ホプライ
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「ラーイトさん。」

朝からニコニコの私の彼氏は、
私の作った朝食を満足そうに食べながら、私が返事をするのを待っている。

絶対に返事なんかしてやらない…

何処で何の知恵をつけてきたのか知らないが、甘いカップルがする様な事をしたいらしい…

「学校遅れるぞ。」
わざと、返事をしないように、話をそらす…

子供みたいに頬を膨らませて、

かわいい奴…とクスッと笑った。

渋々学校へ行く支度をして、玄関に…

ハッとお弁当を忘れてるのに気づき、
「ホープちょっと待て。」
まるで、犬に言う様に言い放ち
キッチンに走った。

お弁当を持って、ホープの元へ戻る。
「これ。」
「えっ?あっあの!」

少し照れ臭さそうに包みを受け取ったホープ。

「いつも、パンばっかりじゃお腹空くだろ?今日私、休みだったし迷惑だったか?」

「嬉しいです。
ありがとうございます。」

ホープの笑みに、根負けして、そっとホープの唇を奪った。

「いってらっしゃい。」

真っ赤になった彼の顔を見て満足気に眺めた。

手が宙に浮いたままフラフラしている。

「本当に遅刻するぞ。」
「ライトさん、帰ってきたら
覚悟しといてくださいよ。」

そう言って、急いで出て行った…

「私は、何に覚悟すればいいんだか…」

さて、ホープが帰るまで何しようかな…

まだ一日は始まったばかり…

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