短編
□カップルさんに質問(20)〜月日編
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01:まずは、あなたのお名前を教えて下さい。
月森(以下、月):月森蓮。
日野(以下、日):日野香穂子です。
02:相手とは、付き合ってどのくらいになりますか?
日:まだ3ヶ月くらい?
月:そうだな。イヴに俺が君に想いを告げた時から、なら。
03:いつも、相手のことは何と呼んでいますか?
日:月森くん。
月:…。
日:どうかしたの?
月:そろそろ名前で呼んで欲しいと思って。俺が君を香穂子と呼んでいるように。
日:え?ま、まだできないよぅ。恥ずかしくって。
月:俺の名前は恥ずかしいのか?
日:名前じゃなくて…(なんでそこでそうなるの??)
04:二人の初めての出会いはいつですか?
日:(あ、話が逸れそう♪)今年の春だよね。
月:(納得いかない)…ああ。…あれから一年か。
05:出会いのキッカケなど、あれば教えてください。
月:学内の音楽コンクール。
日:同じヴァイオリンでライバルでした。
06:相手の第一印象は、どんな感じでしたか?
日:ちょっと近寄りがたいって感じ。エリートって感じだったし。
月:…一体その印象は何なんだか。俺は特に…。
日:何それ(怒)
月:いや、だから、ライバルとしか意識してなかったから(冷汗)。
07:相手の好きな所は?思う存分ノロケちゃっていいですよ。
月:(ほっ、話題が変わった)香穂子の好きなところは真っすぐで、強くて、…優しいところ、だな。それがヴァイオリンの音色にも反映されているのかもしれないが…。だから、俺は彼女のヴァイオリンに心惹かれるのかもしれない。
日:それだけ?
月:それだけって?
日:私の魅力はヴァイオリンだけ?
月:あ、いや…その…。
日:私は、月森の稟としたヴァイオリンの音色とか、あの音楽への情熱とか、そういうところも大好きだけど。冷たそうにみえて、本当は優しくて、ちょっと不器用な性格も好きだし、なにより笑顔が大好き。
月:あ、ありがとう…。
日:意外に照れ屋さんだよねー?そういうところも好き。
月:…。俺は…君が君である事がなによりも替えがたいものだと思っている。
日:は?
月:君の全てに惹かれている。…これじゃあ、答えになっていないか。
日:イエ、ジュウブンデス…(照)。