ONE PIECE3

□お熱3
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ルフィが熱を出して3日目。

まだ微熱が続いている。

ローはドアの向こうに感じた気配に扉を開けた。

「何だ?」

尋ねるとそこにいたゾロは一言、

「ルフィは?」

ルフィの容体を確認した。

「まだ微熱があって今、寝てる。顔を見てくか?昨日よりは良くなってるぞ」

「いやいい。チョッパーはどうした?」

暗に何でお前がルフィを見てやがると聞こえる。

「薬の調合をしている」

ローが思うにゾロは己に警戒心を持って いる。

その為、こうして様子を見にきたり、中に入らずとも気配を出して威嚇していると感じていた。

「おい」

ぶっきらぼうな呼びかけにローは濡れタオルを交換しながら応じた。

「なんだ?」

「大丈夫なのか?」

「ただの風邪だ。明日には元気になってる」

「そうじゃなくて、お前大丈夫なのか?顔色悪いぞ」

ローは言われた言葉を反芻して間を置きようやく理解した。

心配されている?

慣れない感覚に胸がざわついた。

「もともとだ」

素っ気なく答えると、

「そうかよ」

と、あちらも素っ気なく返事があり言葉がきれた。

「おい。俺が見ておくからお前少し寝ろ」

「は?」

「こっちが見てらんねぇんだよ。青白い顔してルフィよりよっぽど具合悪そうだ」

確かに近頃、あまり眠れていない。

「……何かあったら起こせ」

ローは背もたれ付きの椅子に体を沈めると寝息をたてた。

ゾロはもう少しマシな所で寝て欲しかったとため息をついた。
 

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