ONE PIECE3

□ハートの女王3
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「みんなー島が見えたわよ」

昼頃である。ナミの声に一味は少し先に見える島に目をやった。

「サンジ君。お昼はどうする?」

「今は先を急ぐ航海をしてるから街で取ったらどうかな?」

サンジの許可を取り付け一味は下船の準備を始めた。

「ローは俺と一緒に行こうぜ」

刀を肩に担いだ姿を見つめながらサンジが言った。

「1人で…」
「お前その刀抜けるのか?」

ローの言葉を遮るようにサンジが二の句を継いだ。

ローの長刀は身長が縮んだ今、持て余し気味である。

戦闘時に抜刀出来るのかも不安な位だ。

「それが黒足屋と行動を共にするのとどう繋がる?」

「最悪、鞘を引っ張ってやるし、共闘出来るだろ」

「人に鞘を引っ張られるとか最悪だ…」

「なら一度ここで抜いてみろよ」

「……」

一瞬の沈黙の後、ローは身を屈めて抜刀の体勢を取った。

刀身が煌めき横に一閃され……なかった。

ローがいくら頑張っても刀は10センチ程抜けずに鞘の中だ。

「なっ?」

サンジの念押しに恥ずかしくなり穴があったら入りたかった。
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