ドフラミンゴ過去編に現在をプラス
□すべての始まり
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物心ついた時には将来自分が治めるはずの国は酷く疲弊して荒廃していた。
王を倒して国を乗っ取ろうとするゲリラと国王軍との争いは国民の犠牲も払いながらやむ事がない。
俺は王族としての誇りにかけてお忍びで王宮を抜け出しゲリラとの戦闘を繰り返す日々だった。
まだ8歳のガキだった。
周囲も俺がこの国の王子だなんて知る奴はいない。
俺は国王軍の遊撃隊に所属していた。
長引く戦争で国王軍は酷く人員が欠乏していた。
望めば自分のような年若いガキが兵士になれるくらいに。
一方、ゲリラは海賊のようだった。
名が通った海賊なのだろう。傘下の海賊達も巻き込み本気で国を取りにきている。
国王軍も優勢だったのは戦争が始まって1カ月くらいだった。
ゴロツキに過ぎなかった統率の取れていない海賊達はいつの間にか能力者を引き連れて国王軍を蹴散らすまでになっている。
この戦争がどれだけ不利益で無駄かだなんてガキながらにも理解できた。
それでも持って生まれたプライドと自尊心が海賊ごときに国を奪われるのを拒否していた。