ONE PIECE5
□鬼哭3
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「お前の刀妖刀のくせに人なっこいよな」
ゾロは近頃あった出来事にため息をついた。
「そうでもないぞ。この一味を気に入っただけだ。人を見てるから嫌な相手だと全然違う」
「ふ〜ん」
「試してみるか?」
ローはニヤリと笑った。
持ち主の不穏な空気に鬼哭は刀のままカチャンと鍔を鳴らした。
それから数日後
充分自力で人型になれる妖力が溜まった頃にローはゾロと連れ立って街に出た。
商店の一角にあった質屋に入店するとあろう事か鬼哭を質入れしてしまった。
ゾロが唖然とするのを横目にローは金を受け取ると店を出た。
「おい!!お前何やってんだ!?」
「実験…」
ローはふふっと笑った。
「まぁ見てようぜ」
建物の影から質屋を見守った。
ローの刀はショーケースの一番目立つところに飾られた。
やはり妖刀と言うだけあって人を引きつける力は強いのか店の前で立ち止まり刀を凝視する者は何人かいた。