社長ドフラミンゴシリーズ2

□聖夜の誤解2
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ローは大学から帰るとドフラミンゴのマンションに向かった。

いつもは迎えに来て貰う事が多いが、自発的に向かう事もある。

車ではそう遠い距離ではないが、さすがに徒歩だと遠いので電車で2駅ほど移動することになるのだが、それがなかなか厄介だ。

電車は個人のパーソナルスペースが狭い。人との距離が近いのでローにとってはあまり好ましくない。その為空いた車内にホッとした。

駅に着いて人の流れに合わせて外に出ると肌寒さに首をすくめた。

ポケットに手を突っ込み早足でドフラミンゴのマンションに向かった。

静脈認証の玄関を抜けてエレベーターで上がると、合い鍵でドアを開けた。
中は暗くドフラミンゴは帰宅していなかった。

ローは物置と化しているウォークインクローゼットに入ると目的の物を取り出した。

いつもなら12月の初頭に出していたのにトラブルに見舞われ、すっかりツリーの存在を忘れていた。

クリスマスを目前にしてようやく出すことが出来た。

それをリビングの定位置に置くと、飾りも取り出して付け始めた。

ドフラミンゴのもとに来たときに買われたツリーはオーナメントを毎年1つずつ増やしていき随分賑やかになった。

去年はオーナメントの他にLEDの電球も買ったので部屋の電気を消してもきれいだった。

最後に昨日買ったばかりのオーナメントを吊すと飾り付けが終了した。

そこで時計を見ると17時を回った所だった。

ローはドフラミンゴに電話をした。

「もしもし…ドフィ」

「ローどうした?」

「今、マンション来てるんだけどドフィは今日は直帰?」

「いや…今日はパーティーに呼ばれてるから遅くなる。22時くらいになると思うな」

「そっか…じゃあ俺、アパートに帰るよ」

「外は暗いし、電車も混んでるだろ?なるべく早く帰るから待ってろよ。明日また来るのも面倒だし今日泊まってけよ」

「いいの?」

「ダメな理由はねぇだろ?」

「うん。じゃあ待ってるね」
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