社長ドフラミンゴシリーズ2
□冬至
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大学の帰り道。
ローは商店街を抜けた。
その時、八百屋の女将さんがローに話し掛けた。
「ロー君。ちょうど良かった」
「こんにちは女将さん」
女将はビニール袋を取り出すとローに手渡した。
「なんですか?」
「ゆずよ。食べるには日にちが経っちゃったけど今日は冬至だから…」
「冬至?」
「あら知らない?冬至にはゆず湯がいいのよ。それはもう売れないやつだからお得意様にあげてるの」
「俺お得意様ですか?」
「そうよ。だってロー君可愛いもの。おばさんいつも癒されてるんだから」
「ありがとうございます。今日実家に帰るんで早速試してみます」
「少し切り込みを入れると香りがよくでるわよ。あとはネットに入れるといいんだけど…ストッキングとか」
「実家には女っ気ないんで…」
「そう。じゃあこのネットも持っていって」
「ありがとうございます。じゃあまた…」
「またお店寄ってね」
女将さんは手を振って見送ってくれた。
ローは自宅に戻り泊まりの準備をしてドフラミンゴを待った。