社長ドフラミンゴシリーズ2
□聖夜の誤解5
1ページ/7ページ
キッドはローが言った事を反芻して、
「えッ…?」
ようやくローの誤解に思い至った。
(誤解だよ)
さっきの行動には気持ちは伴っていない。
お互いに流されただけだ。
(伝えなきゃ…)
ローを追いかけ部屋をノックするが反応がない。
「ロー開けて」
名前を呼んでドアをノックするが開けられる事はなく、キッドはズルズルと座りこんだ。
(どうしよ…ロー泣いてた)
酷く驚いたんだと思う。大切な養父が友人とキスしていたのだから…
ローの心境を思って胸が痛んだ。
「ロー…」
もう一度呼び掛けると隣のドフラミンゴの寝室からヴェルゴが出てきた。
「どうした?」
「あ…さっきのローが見てて」
ヴェルゴが動揺したのは雰囲気で伝わった。
「わかった。俺が話してみよう」
キッドは頷いてヴェルゴに任せた。
「ロー…ちょっと話がある…ドフィの事だ…開けなさい」
少ししてドアのロックが外れローはドアの隙間から顔を出した。
「入って…」
ヴェルゴを中に入れるとまたドアは締まった。
「ローさっき見てたのか?」
「……うん」
「どう見えた?」