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□ほれぐすり
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「すべこべ言わずコレを飲め!!」
ボッスンの目の前に液体の入ったコップが出された。
「いや、まだ何も言ってないし。てか、何か言わせて。まさか、ああ、うん。で、飲むわけないじゃん」
他の2人がいないスケット団の部室。
逃げ場というか逃げ道がない。
「あと、せめて何の薬かくらい教えてからにして…」
「わからん。何か出来た感じはするが、狙って作った訳じゃないから」
「偶然できた効能のわからない薬を飲めと?」
「だって俺がやめたらスケット団の顧問になってくれる人いないよ?」
「わかったよ。飲めば良いんだろ」
ボッスンはヤケを起こしてゴキュゴキュと飲みほした。
しばらくは変化がなかった。
だが、急にボッスンは部屋を飛び出していく。
チュウさんも効果を見るためそれに付いて行った。
ボッスンが向かった先は花壇だった。
手にはシャベルを持ち一心不乱に穴を掘り始める。
怪訝な顔をして見ているチュウさんだが、パッとひらめいた。
(そうだ。この薬は掘れ薬だ)


チュウさんは飲むと穴が掘りたくなるという、使うシチュエーションの浮かばない薬を作ったとさ…めでたしめでたし
 

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