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□おなかすいた
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「大地、おなかすいた」

机にぐたーと倒れ込んだ俺を見て、大地が声をあげて笑った。

「笑うことないじゃん」
「ごめんごめん」
「もう一歩も動けません」
「はいはい」
「勉強もできません」
「次、英語だろう?」
「英語はわかりません」

大地がまた笑う。

「おなかすいた。肉まん食べたい」
「肉まん?」
「かぶりつきたい」

わかったと返事をした大地は、自分の席へと帰っていく。
かばんから袋を出すと、それを持って戻ってきた。

「はい」

ズイッと差し出された袋の中身は、

「肉まん!でもなんであるの?」
「朝買って、そのまま。冷めてるけど」
「食べていいの?」
「どうぞ」

肉まんにかぶりつく。
やっぱりおいしい。

「ありがとう、大地。やっぱり大好き、肉まん」
「肉まん、ね」
「あ、大地も好きです」
「ついでかよ」



end.

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