フェアリーテイル
□グレイとクリスタル。
1ﾍﾟｰｼﾞ/15ﾍﾟｰｼﾞ
「いつまで、コイツらにも隠してるつもりだ？」
「…!?」
グレイが、クリスタルにそう問いかけた。
問いかけた、というが眼は真剣そのもので、
クリスタルを責めているようにも見えた。
クリスタルにそんな態度をとるのを始めて見たエルザ達は、クリスタルも含めて驚いた顔をした。
「……隠すって、何を」
「全部」
即答するグレイ。
その目は相変わらず真剣そのもので、エルザ達は戸惑う他なかった。
「…………、……」
それはクリスタルも同じようで、グレイの真剣な眼から逃げるようにクリスタルは顔を逸らした。
「何でコイツらとも、一緒に行動した？」
「……………」
「利用、したいんだろ？」
「……………」
クリスタルがゆっくりと、グレイに顔を向ける。
その眼は、酷く冷えきっていた。
「誰かを、倒すために」
「―――!!」
クリスタルが怒りに顔を染める。
ただその表情は、
―怒っているようにも、
泣いてるようにも、
見えた―――