黒バス

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「ねえ、何してんの名無しさんちん。」

声が聞こえて視線を上げてみると首をかしげた紫原くん。彼の手の中にはいつも通りにスナック菓子が山ほど抱えられている

「んーとね、かまくらとか雪だるま作りたいなって思って。」

ほら、見て?後は頭乗せるだけで完成するよ!ってできあがった雪だるまを見せると彼は雪だるまに視線を合わせるかのように身をかがめて一言

「ちいさーい。」

傷つきました。私の一時間の努力が・・・まあ、彼はそういう子だから仕方がないんだけど…

「名無しさんちん、俺作る」

「作るって何を・・・?」

ん、これ。って指さすのは雪だるま。
そして彼は大きい体を動かして雪だるまさんを作成し始めた。途中でむぅっと考えながら作ってるところがたまらなく愛しい。

「でーきた。」

「わ、早い!!凄い!!」

力がある彼だとこんなにも大きいものができるのか、と思うほどに巨大な雪だるまさん。ちょっとだけ歪だけど、それもまた彼の性格を表していてとても可愛らしい。
ほぉ・・・っとしばしの間、紫原だるまに見惚れてしまっていると頬にいきなり暖かい感触

「ほい、名無しさんちんも一緒に飲もー。」

「あ、ありがとう紫原くん。」

見惚れているうちに彼が買ってきてくれたであろうココアを二人で飲み始める。・・・と感じる視線

「な、何かな・・・?」

彼はじぃっと無言で見つめることが結構あるんだけど、これは結構落ち着かないことだ。
呼びかけもむなしく相変わらず無言が続き・・・いつの間にか彼の綺麗な顔がだんだん近づいてきて

「鼻、真っ赤ー。」

ちゅって鼻に唇が触れたかと思うと直後にまかれる紫原くんのマフラー

「え、あ・・・だ、ダメだよ紫原くんが寒くなっちゃう。」

だいじょーぶ。名無しさんちんが暖めてくれるんでしょ?

ってぎゅうって抱きしめてくる彼にはかないません。




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