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□RKRN(六年生)4
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頭がガンガンする。ついでに喉も痛くて咳がでる。ぐゎんぐゎんと安定しない視界の中に善法寺さんの姿が見える。
川に落ちた後慌ててたき火をしてくれた体育委員会の子達のお陰であまり身体を冷やさなくて済んだと思っていたのに自分のひ弱さが嫌になる。

「ねえ、僕言ったよね?危ないことはしないでって言ったよね?」

「小平太、阿呆だとは思っていたがここまで阿呆だとは思わなかったぞ」

「…小平太、」

「名無しさん!早くよくなってくれ!」

声が大きいよとさらに善法寺さんに怒られる七松さん、おでこの手拭いを取り替えてくれる中在家さん、お粥をとりに食堂に行ってくるといなくなった食満さん。ああ、二日目にしてこんなにもご迷惑をおかけしている

『ご迷惑をおかけしてごめんなさい、七松さんは悪くないんです。私がドジだから、滑って転んでしまっただけなんです。』

「違うぞ!私が魚を投げ渡したからだ!」

『いえ、私がどんくさいから転んだだけです。』

情けないことに声が出ないので筆談という手段を取ることにした。ひらがな漢字が通じて本当に良かった…しかも目眩が酷いので寝転がりながらという失礼極まりない体勢だ。

「変なところで強情だな名無しさんは」

『だって七松さんのせいじゃないですもん』

「むぅ…」

「二人とも…どっちが悪いかはもういいから、とにかく名無しさんちゃんはすぐ寝てね。お粥が出来たら起こすから。」

善法寺さんが完全にお医者さんの目になっている…逆らってはいけない気がして素直にこくりと頷いて目を閉じるとすぐに重たいまぶたに睡魔が襲ってきた。





ふわりと頭を撫でられる感覚に目は開かないけれど意識は浮上して周りの声だけが聞こえてきた

「おーい伊作、おばちゃんからお粥もらってきたぞ…って、みょうじは寝たのか…どうする?」

「うーん本当は何か食べてから薬を飲んで寝る方がいいんだけど今寝たばっかりだからなぁ…もう少し寝かせてあげようか。」

「名無しさん、私が悪かった…」

「小平太、わかったから…多分疲れも出たんだと思うよ。名無しさんちゃんはあくまでも普通の子だし、いきなり慣れないところで落ち着かなかったのもきっとあるんだよ」

「つうかこんだけ小平太が枕元で煩くても起きないんだからよっぽど熟睡してるんだな」

ん?ということはこの頭を撫でる手は七松さん?昨日あれだけ破壊力のあるデコピンをしてきた人とは思えない優しさだ…頭を撫でられるなんて何年ぶりだろう…
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