創造神の誕生(前) ―U―
□第60話 聖杯戦争開始!リョウVSランサー
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「俺の親友に何しようとしてやがる。このタイツ野郎」
すると…そこに左から左手で槍を掴んだリョウが現れた。
リョウSIDE
「フン!」
「ガハッ!…!」
タイツ野郎…ランサーの腹を右で殴り、無造作に庭の方に投げる。あ…しまった。窓を割っちまった。まあいいや、あとで直せばいい。
「士郎。大丈夫か?」
「リョウ!ああ…俺は大丈夫だ」
「それは結構。お前はそこにいろ。アイツは俺が相手をする。窓はあとで直す」
そう言い、俺は割れた窓から庭に出る。
「てめえ!何者だ!」
「…簡単に教えるわけねえだろ」
「は!確かにな。なら…何も聞かずに殺してやるよ!」
「どうかな?」
俺は腰に地のアークルを出す。変身ポーズをとり…
「変身!」
俺は仮面ライダークウガになる!
「な、なんだそれは!?」
「フッ…俺に勝てたら教えてやるよ!」
「上等!」
ランサーは槍を繰り出し攻撃する。だが…俺はその攻撃を全て躱す。
「チィッ!ちょこまかと!」
槍を突き攻撃した瞬間、俺は槍をあっさり右手で掴む。
「何ぃ!」
「よっ!」
「グボッ!」
「そら!」
「うがああ!」
裏拳で腹を殴り、小ジャンプし回し蹴りを顔面に食らわして吹っ飛ばす。
「どうした?こんなもんか?お前…俺を殺すんだろう?」
「てめえ!ふざけやがって!こうなったら…これで殺してやる!」
ランサーは槍を構える。あの構えは…あれか!
「刺し穿つ…死棘の槍(ゲイ…ボルグ)!!」
「くっ…うおおお!」
ゲイボルグを食らう!ぐっ…まさか、これ程の威力とは…さすがだな!
「ぐぅ!ま、まさかこれがランサーの槍…宝具か」
「ほぅ…なるほど、てめえもサーヴァントか。何のサーヴァントだ?」
「ぐふっ!悪いが…俺はサーヴァントじゃない…マスター…だ」
「マ、マスターだと!?まさか…なら何故、サーヴァントを呼ばない!サーヴァントを戦わせねえ!」
「何故…だと?理由は…簡単…だ。それは…」
「!?」
「こういう事だ」
「!グハァッ!」
ゲイボルグを食らった俺…いや、分身体の俺が消えてランサーの背後に本体である俺が現れて顔面に拳を叩き込む。
「な…今のはなんだ?」
「今のは影分身の術というやつさ。いわゆる身代わりってやつ」
「いつの間に…」
「お前に回し蹴りを食らわして吹っ飛ばした時にな」
「んな!?」
「あと…なんでサーヴァントを呼ばないのかというと、俺がサーヴァントにどれだけ戦えるか知りたかったからだ」
「な、なんだと」
まあ…うちのサーヴァントと戦ったからある程度の予想はついていたが、やっぱり俺の方が強いな。
「それにしてもさっきの宝具…なるほど、お前は【クーフーリン】か」
「チィ!」
真名がバレちまったな。さて…どうする?このまま戦うか?それとも…
「…仕方ねぇ。引き上げさせてもらうぜ」
「そうか…あ!そうだ。俺のサーヴァントにならないか?」
「…悪いが、うちのマスターを殺ったら考えてやってもいいぜ!」
「そうか」
「じゃあな!」
そう言い…ランサーは去った。俺は変身を解く。ふぅ…
「リョウ!大丈夫か?」
「問題ねぇよ。見てただろう?俺が負ける事は無い。さて…窓を直すか」
俺は窓を魔術で直す。…これでよし。
「なぁリョウ」
「なんだ?」
「今日の朝…起きたら急に左手に痛みが走って、痛みが引いたらこんなのが。リョウは何なのか知らないか?」
!令呪。やっぱり聖杯戦争に関わる運命か…俺は知っていると応える。
「ほんとか!」
「ああ。士郎…俺について来い」
「お、おう」
俺は士郎を連れて倉蔵に移動していると、入口に気配を感じる…というか気付いていたが。
「いつまでそこにいるつもりだ。出て来いよ」
入口に声を掛けると、遠坂凜とアーチャーが出てきた。
「と、遠坂!?」
「こんばんは。衞宮君に創神君」
「よう、遠坂凜。俺達の家に来て…いったい何の用だ?」
「あら…別に用は無いわよ。ただ…貴方達が何をしようとしているのか気になってね」
ちょうどいい。今後の為にもこいつらはここにいてもらわないと。
「気になるならついて来い。行くぞ士郎」
「お、おう」
倉蔵に入る。さて、確か…ここだ。
「士郎。ここに立ってろ」
「ああ。あのさ…何すんだ?」