創造神の誕生(前) ―T―

□第2話 出会いと阻止
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ナルトと仲良くなって1年が経った。遂にきたな。それは、【日向ヒナタ】誘拐未遂事件。そして、【日向ネジ】の父親【日向ヒザシ】の死。この二つを防がないとな。
そろそろ住む場所を確保しないと。別荘ばっかりでは良くない。それに今後の事を考えないとな。まずはヒナタに会わないと。

「リョウおにいちゃん、どうしたの?」

ナルトは俺の事をリョウおにいちゃんと呼ぶ。ナルトに友達を増やしてやらないとな。…ぃよし!

「ナルト君。友達を増やそうか」

「ともだちを…ふやす?」

「ああ。友達だ。俺だけじゃ淋しいだろ?だから友達を増やそう!」

そう言うとナルトの表情が少し陰る。

「ぼく、ほんとうにともだちふやせるかな?」

「大丈夫さ。俺がついてる。それに、友達になりそうな子をもう見つけたからな」

実は、密かに影分身の術でヒナタを見つけといたのだ。

「それじゃあ、会いに行こうか」

「え?どこへ?」

「もちろん!新しい友達のところへさ」

ナルトの顔が嬉しそうに笑い…

「うん!」

と言った。そんじゃあ行きますかね。




広い日向家のお屋敷に到着した俺とナルトはコッソリと侵入をする。見付かったら殺されるな。見付からないようにしないと。
少し歩くと離れた場所に小さなお花畑がある。そこに1人の小さな少女がいた。あの子だ。あの子は嫡子だが心優しい性格。だから次期当主にしては荷が重い。
おっと…考えてる場合じゃないな。俺とナルトはヒナタの前に現れる。

「だ、だれ!?あなたたちはだれなんですか!?」

さすがは名家の子。しっかりしてるな。

「日向ヒナタちゃんだね?俺は創神リョウ。そして、この子は…」

「ぼ、ぼく…う、うずまきナルト」

ナルト、緊張してるなぁ。無理も無いか。俺以外の初めての友達ができるかも知れないもんな。

「ど、どうしてわたしのなまえを?い、いったいなんのようなんですか?」

ヒナタはすごく警戒してる。無理もないかな。自身の名を当てられた上にこの屋敷に勝手に入ってきたもんな。

「安心して。俺達はただ、君と友達になってほしいんだ」

「と、ともだち?」

「そう友達。ほら、ナルト君も言わないと」

俺はそう言ってナルトの背を押す。頑張れナルト

「う、うん。……あ、あのさぁ、えっと…ぼ、ぼくと!ともだちになってください!」

ナルトが大声でそう言った。頑張ったなナルト。ヒナタは目を丸くしたが、すぐに顔が陰った。

「?どうしたの?」

「…あの、すごくうれしいですけど…わたしはひゅうがけのひとです。それにじきとうしゅだからともだちにはなれない。ごめんなさい」

やっぱそうか。ナルトも落ち込んでる。

「そう?実はね。散歩をしている時に偶然見ちゃったんだ」

「なにを?」

「君が泣いてるとこ」

「!」

実は、ヒナタを探し見付けた時に偶然にも泣いてるとこを目撃してしまった。だからこそ、友達が必要だと感じたんだ。

「実は俺達もたった2人だけで淋しいんだ。君だって1人で淋しいだろ?だから友達になってほしいんだ」

「でも…」

「1人より友達といれば悲しい事なんて吹き飛ぶさ。なんなら話し相手になってもいい」

そう言う。ヒナタは孤独すぎた。そして重圧が大きすぎた。だからこそ和らげる友達が必要不可欠だ。

「…いいのですか?」

「もちろんさ。なぁ?ナルト君」

「うん!!」

俺とナルトがうなずくとヒナタは涙を流した。

「あ、ありがとうございます!」

「ほら、泣かないで。…それじゃあ改めて。ヒナタちゃん、俺達と友達になってくれないかな?」

「…はい!」

涙を拭いて答えた。よかったよかった。

「あらためてよろしくだってばよヒナタ!」

「…う、うん。よろしくね。ナルトくん」

「…う、うん!」

2人とも顔が紅い。そうか…ふふっ。よかったな2人とも。さてと、後は時が来るのを待つだけだな。俺とナルトはヒナタを連れて一緒に遊んだ。もちろん、しっかり門限を守って。
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