創造神の誕生〜vividな外伝〜
□Memory04 2人の主人公〜byオリキャラ〜
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綺麗な夜空…ちりばめられた星々が夜を明るくみせている。そんは星々が輝く夜空を一組の家族が眺めている。子どもは3人、1人は赤ちゃんで1人は女子そして3人目は少年である。
その少年が両親に夢を話す。両親と同じ管理局の執務官になると。両親は再び頭を撫でる。しかし、これはただの夢…この1年後にこの両親は任務中に命を落とした。
ここは、ミッドチルダのとある高級マンション。そこで2人目の主人公が朝から目覚める。
「…ん…ふあ〜」
布団から出てゆっくりベッドから起き上がる。少年の名前は【ロクサス・アルシュタート】…年は13歳で髪は薄い茶色で長さは肩まで。
彼はSt.ヒルデ魔法学院中等科の1年生で上に四つ年上の姉、下に五つ年下の妹がいる。両親は他界しており3人で暮らしている。
「…姉貴と妹はもう学院に行ったのか。早出だったのかな?」
ロクサスは自室を出てリビングに行くとテーブルには食パンとサラダとソーセージと一般的な朝食が置いてあった。
ロクサスはそれを食べ、歯を磨き制服に着替えて学院に行く準備をする。胸元には彼のデバイス【ブレイク・スター】が掛けてある。
形は氷の結晶型で白く輝く。
〔マスターロクサス。そろそろ出発の時間です〕
「わかったよ。それじゃあ行こうか。…行ってきます」
ロクサスはドアにカギをかけてエレベーターで一階に降りマンションを出る。その足取りはゆっくりとしており焦った感じはない。
急ぐ必要喪ないためいつもギリギリに登校している。
朝の登校時間…とある通路で1人の少女がぼ〜っとした表情で歩いていた。碧銀の長い髪をツインテールに結い、左に大きな赤いリボンがある。
目は青系の虹彩異色(オッドアイ)。少女の名は【アインハルト・ストラトス】…St.ヒルデ魔法学院中等科1年生である。
(ふあ〜、まだ眠いですね。昨日も遅かったですから…今日も私の力を、覇王流(カイザーアーツ)の強さを知らしめてやらなければ!私は…覇王の拳は強いのだと!)
実は、アインハルトは最近起こっている連続傷害事件の容疑者であり、覇王イングヴァルトの血を受け継いでいるのである。
彼女は真夜中に格闘系の実力者に勝負を挑んでいて負けなしである。彼女はある目的のためにこのような通り魔的な行いをしている。
それは後にわかるのだが、今は眠気が強い為頭はまだぼ〜っとしている。そのため気付かなかった。曲がり角で1人の少年が歩いているのを。
「うわっ!」
「きゃっ!」
まさに王道の出会い、曲がり角で2人はぶつかる。ただ、少し違うのが少年は尻餅をつかず踏みとどまりアインハルトの手首を掴み尻餅をつかせないように支えた。
「えっと…大丈夫?」
「あ…えっと大丈夫です。すみません。少しぼ〜っとしていて気付きませんでした」
ぶつかった少年はロクサスだった。アインハルトは誤りながら立ち上がる。
「いいよ。僕も不注意で悪かったから。じゃあそろそろ行くね。君も遅刻しないようにね」
「あ…」
ロクサスはそう言うとそのまま学院に向かった。アインハルトはお礼を言おうと名前を聞こうとしたが聞けなかった。
「どうしましょうか…あれ?」
アインハルトは下になにか落ちているのを見付けて拾う。どうやら財布が開いていて中に写真が入っている。
「さっきの人の物でしょうか?…財布ですね。これは…写真ですね。家族写真でしょうか?」
アインハルトは偶然ロクサスの家族写真を見る。映っていたロクサスの顔は笑顔で幸せそうだ。
「…!いけません!他人のを見ては…後で会ったらちゃんと返してあげないと」
アインハルトはロクサスの財布をポケットに入れ急いで学院に向かう。
St.ヒルデ魔法学院中等科…昼休みになりロクサスは食堂に行こうと立ち上がる。
「あの…」
突然、ロクサスは声を掛けられ左に顔を向けると朝の登校でぶつかった少女アインハルトがいた。
「君は…確か朝で…」
「これ…朝、多分ぶつかった時に落としたんだと思いますが」
アインハルトの手にはポケットにあるはずのロクサスの財布だった。
「え?…あ、落としたんだ。ありがとう。えっと…」
「あ、自己紹介してませんでしたね。私はアインハルト・ストラトスです」
「オレはロクサス・アルシュタート。お礼になにか奢るよ」
「いえ、けっこうです。それにお礼はこちらのほうです。どうもありがとうございます」
「え?…ああ、気にしないで」
「ですが…」