創造神の誕生〜vividな外伝〜
□Memory05 2人の主人公の練習試合
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トウヤSIDE
僕はロクサスさんと勝負をするために、着替えてコートの中央に立つ。ロクサスさんが転生者ではなくオリジナルキャラだと気付いた。
ロクサスさんの実力が知りたかったのと何をしようとしてたのか気付いて勝負する事になった。
「準備はいいですよ
「こちらもいい」
「んじゃ、スパーリング4分1ラウンド。さっきの試合と同じ射砲撃とバインドはナシの格闘オンリー。レディ…ゴー!」
僕は少し屈んで感じで構え、ロクサスさんは左腕を前にだした感じの構えを取る。まずは先制攻撃だ!
「フッ!!」
「…!!」
屈んだ状態から一気に懐に入り左のフックを仕掛けるが、ロクサスさんはそれを右で防いだ。
「ハァァ!!」
僕は怒濤の連撃を仕掛ける。そんな怒濤でもロクサスさんはカウンター攻撃をしたりしてくる。
「ヤァッ!!」
「フッ!!」
拳や蹴り、肘打ちや膝蹴り、アッパーカットやかかと落としなどの攻撃を僕とロクサスさんは途切れる事無く続く。
「す、すごい!ふたりともすごい!」
「トウヤ君がすごいのは知っていたけどロクサスさんもすごいですね!」
「アインハルトは知ってたのか?」
「いえ。私も初めてみました」
強いなぁ…僕は格闘タイプじゃないからそんなに得意じゃないけど、ロクサスさんは本当にすごい。
「やりますね!ロクサスさんは格闘タイプなんですか?」
「いや、オレのデバイスはクロー(鉤爪)タイプなんだ」
クロー!?それでコレ?マジ?
「そういう君は?」
「僕は剣を使った戦いが得意なんです。だから格闘はあんまり…」
「そうなんだ」
ロクサスSIDE
格闘タイプじゃないのか。それにしてもこの強さ…努力を重ねたからできた事か。まさかこんな事になるとは…本来の目的を忘れてしまいそうだ。
「ツアッ!!」
「ィエイッ!!」
オレはハイキックをし、トウヤは正拳突きをする。ぶつかり均衡状態にある。まずい…このままだとヤバい。どうする?
「……止めた」
「…」
『『『『え!?』』』』
トウヤ君が突然勝負を止めた。助かった…おかげで目的が上手くいってくれた。
「…ありがとうございました。十分です」
「…わかった」
オレはアインハルト達の所に移動してタオルで汗を拭き、スポーツドリンクを口につける。ゆっくり飲んで水分を補給する。
「あの…」
「なんだい?」
アインハルトが声を掛けてきた。なにを聞きたいのかわかっている。
「どうして止めるのを止めなかったのですか?まだ戦えたはずです」
「そうだね。悔しいね。まだ本来の力すら出していないのに十分だと言われて」
「だったから…」
「でもね…それは、あの娘も同じ気持ちじゃないかな?」
あの娘とはヴィヴィオの事だ。オレはヴィヴィオを見つめるとアインハルトはハッとした表情になった。
「まさか…」
「…オレはただ気付いてほしかっただけだから。他人の気持ちをね」
「そうでしたか。だとしたら私はどうしたらよろしいでしょうか?」
「素直に謝ったほうがいいよ。謝れば許してくれるよ絶対」
「…わかりました」
オレはアインハルトと一緒にヴィヴィオに謝りにいく。ヴィヴィオは友達と一緒にトウヤを褒めたりなんで途中で止めたのか聞いている。
「あの…ヴィヴィオさん」
「あ、はい?」
「先ほどはすみませんでした。わたしの身勝手なせいで不快な思いをさせてしまいました」
「あ、いえ…気にしてません」
(トウヤ君が途中で止めたのはこの為?)
ヴィヴィオはチラッとトウヤを見ると、トウヤは頷きわらっる。
「いえ、ロクサスさんとトウヤさんが気付かせてくれなければ私は…(
このままだと埒があかない。オレはノーヴェさんを見る。ノーヴェさんは頷く。
「そんじゃまあ、来週またやっか?今度はスパーじゃなくてちゃんとした練習試合でさ」
「ああ、そりゃいいっスねぇ」
「ふたりの試合が楽しみだ」
「はいっ!」
「ロクサスさん。できれば僕達もその時にもう一回勝負しませんか?今度は本来のスタイルで」
「…うん。オレも君とはちゃんとした勝負をしたい」
「わかりました。時間と場所はお任せします」
「ありがとうございます!」
よかった…これでよしだ。それにオレ自身もトウヤとちゃんとした勝負をしたかったしな。来週が楽しみだ。