創造神の誕生〜vividな外伝〜
□Memory07 トウヤの大変な日常
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トウヤSIDE
再選の約束をして次の日、学院から帰った僕達はヴィヴィオの特訓に付き合う事になった。僕も再選するから僕とヴィヴィオの1対1の組み手がメインになる。
「いくよ!トウヤくん!!」
「いつでもいいよ!」
「ヤアアアッ!!」
まずはヴィヴィオが攻めてくる!僕はそれをガードして防ぐ!そのままカウンターの下段蹴りをする!
「ハッ!!」
「おっとと!!へへ…わたし、トウヤくんと初めて戦ったけどけっこう強かったんだ!」
「まぁね。密かに特訓とかしてたし」
しかし、やっぱり格闘系はヴィヴィオのほうが強いな。僕自身、格闘タイプじゃないからな。けど、来週の試合づは得意武装で戦うからスパーよりもきっといい勝負が望めそうだ。
「今度は…こっちからいくよ!!」
一気に懐に入って右フックを仕掛ける!ヴィヴィオはバックステップで躱すけど僕はそれを見逃さない!そのまま一回回りながら左の回し蹴りをする!
しゃがんで躱されるけどそのまま左の連続の蹴りを繰り出す!
「クッ!ウワッ!タッ!」
「甘いよ!反撃のカウンターの隙は与えないよ!」
僕はそこからさらに流れるように連続攻撃をする。けど、ヴィヴィオはそれを全て躱すか防ぐで凌ぐ。さすがはヴィヴィオだ…
そう簡単にはいかないか。
ノーヴェSIDE
トウヤのストライクアーツを見るのはこれで2度目だ。初めて見た時思ったが…あいつのストライクアーツはそれにアレンジしてるな。
“奴”の体術確か…拳法だったっけな。そいつを加えてるのか。ストライクアーツの打撃と拳法の流れるような体捌きにヴィヴィオは防御に手一杯だ。
なんとかカウンターを狙ってんだろうが、この怒濤の連撃はなかなか止まらねえぞ。
「ヴィヴィオ、防戦一方だよ」
「リョウくんすごく強い!いままであんまり見た事なかったから知らなかった!」
隠してたんだろうな。マジで不利だなヴィヴィオ…このままだと負けるな。
「クッ!うぅぅ!ダアァァー!!」
ヴィヴィオの奴!無理矢理攻めに入りやがった!これなら…
「だから甘いです!」
ヴィヴィオの右ストレートをトウヤは両手で掴み足払いしてその場で投げたたき付けた。これで決まったな。
「そこまで!」
ヴィヴィオはゆっくり起き上がりトレーニングウェアについた土をハタキ落とす。トウヤはゆっくり深呼吸して息を整える。
リオはヴィヴィオにコロナはトウヤにタオルとスポーツドリンクを渡す。
「ふぅ〜〜…トウヤくん強〜い!わたし全然反撃できなかったよ!」
「違うよ。ヴィヴィオが僕の動きに戸惑っただけだよ。ングッ…ングッ…プハッ…しっかり動きを見ていれば見切れたしカウンターアタックもできたよ」
確かにな…こるはヴィヴィオが戸惑い判断力を鈍らせたのが敗因だな。それにしてもトウヤの奴、なかなかしたたかさを持ってやがるな。
これで格闘系が苦手とするんだから武器を使えば相当の腕なんだろうな。
「……ぃよし!トウヤくん!もう一回しよ!」
「え?もう一回?」
「うん!まだ始まったばかりだもん!何回も勝負しよ!」
お!ヴィヴィオに熱が入ってきたな。こりゃ、なかなか終わらねえぞ。
「ええ!?ここはノーヴェさんでしょ!?」
「なんで?まだわたしはトウヤくんに勝ってないよ!だからわたしが勝つまでだよ!わざと負けるのは許さないよ!」
「そんなぁ…」
そりゃそうだろ。こいつ…わざと負ける気マンマンかよ!まぁ、これはチャンスだな。こいつはどうもあんまり戦闘はしたくないようだな。
練習でもスパーでもトウヤはちゃんとしないのか。
「さぁ!いくよトウヤくん!」
「勘弁してよ〜!」
ま、頑張りな…トウヤ。
ヴィヴィオSIDE
夕方6時まで、わたしはトウヤとずっとスパーをしていた。おかげでもうヘロヘロだよ。でも、へこたれていられない!
来週にはアインハルトさんと再選するんだもん!わたしの全力全開を…わたしの気持ちを伝えるんだ!
「お帰りなさいヴィヴィオ」
「お帰りヴィヴィオ」
「ただいまー!」
「おじゃまします」
「ノーヴェ。いらっしゃい」
今日はノーヴェも一緒に帰ってきたんだ。ノーヴェは最初は断ったんだけど、ママに念話で話すと来ていいよと言われておじゃまする事になったんだ。
「すみません。なんかおじゃましちゃって」
「いえいえ、構わないよ。食事は人が多いほうが楽しいよ」