創造神の誕生〜vividな外伝〜
□Memory28 大会に向けてトレーニング
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3人称SIDE
マテリアルズが家族となってさらに数日が経った。リオとコロナは並んで一緒に帰っていた。2人でアインハルトのデバイスがどんなのか想像していた。
「ふにゅっ!」
その時、コロナは何か軟らかい物にぶつかった。
「あぁ?」
顔をあげるとセーラー服を着たガラの悪そうな3人の高校生だった。
「あ…ご、ごめんなさいっ」
「ごめんなさいっ!」
2人は謝る。何かされると思った。
「バカおめー。気ぃつけろよ」
「おお。ちょっとぼーっとしてたわ」
「大丈夫か?ぶつかったトコ痛くしてねーか?」
しかし、かえってきた言葉はかなり優しく心配もされた。あまりのギャップの違いに唖然とした。
「平気です!こちらこそすみません」
「ごめんなさい」
「おーい!なにやってんだおまえら!」
リオとコロナも謝る。そこに誰かが来た。それにリオとコロナは興奮した。
「「あ…!!あなたはッッ!」」
「去年のIM(インターミドル)上位シードを軒並み倒して都市本選5位まで上り詰めた無流派(ノンスタイル)の近接射砲撃型(インファイトシューター)!!」
「ついたあだ名が『砲撃番長(バスターヘッド)』!【ハリー・トライベッカ】選手ッッ!!」
現れたのは都市本選5位の実力者だった。2人の興奮は止まらない。
「番長!インターミドルの試合映像を見ました!カッコよかったですッッ!」
「あの、サインもらえませんかー?」
「あ…お、おお……」
ハリーはリオとコロナの勢いに赤くなる。
「やっぱりすげーぜリーダー!」
「ちびっこにも人気の有名人だ!!」
「べ…別に大したことねーけどな!おい、ペンかしてくれペン!」
「はーいっ!」
取り巻きだろうか。3人はハリーの人気に興奮する。ハリーは赤くしながらリオとコロナの注文に答える。
「しかしなんだお前ら、ちびっこのくせに魔法戦競技とか好きなのか?」
「はい!今年はわたしたちも参加するんです」
リオとコロナの参加に取り巻きはびっくりした。
「マジか?」
「お前ら2人とも?」
「はい!」
「うちのリーダーだって初参加は中等科一年の時だぜ」
「近頃のちびっこはすげえなぁ〜」
「えへへ…同い年の友だちがもう2人でますよー」
「そーか。しかしお前らも参加者って事ァオレのライバルって事になるよな?」
「いえ、そんな…」
「試合で会ったら…容赦なくブチのめすぜ?」
ハリーの突然の雰囲気にリオはバックステップで下がり、コロナも防御体勢をしながら構える。
ハリーの取り巻き3人は気付かない。
「まー安心しろチビども。オレァ予選シード枠だ。滅多な事じゃ当たりゃしねーよ」
「で…ですよね…」
「あはは」
これが2人のさらに強くなりたいというきっかけになった出会いであった。
アインハルトSIDE
今日は私のデバイスが貰える日。楽しみです。それにしても…あの子、【ミウラ・リナルディ】。あの子はかなりの実力者でした。
あの子も初参加…だけど私たちよりも強い。私はやはり視野が狭かったのですね。
「さてそんなわけでー。約束の覇王の愛機が完成したんでお披露目&お渡し会とゆーことで」
「「わーー!」」
「は、はいっ!」
おっと…今は私のデバイスを渡してもらうのです。この人もヴィヴィオさんのお母様らしい。その隣りにモニターが二つあり、そのモニターには紫の髪の男女が映っている。
夫婦でしょうか?
『いや〜、なかなか楽しいデバイス作りだったよ』
『お任せしてもらう範囲も広かったしね。気に入ってもらえるといいわね』
このお二方が作ったのでしょうか?
「ユニットベースはリインとプレシアさんが組んで」
「はやてちゃんとスカリエッティがAIシステムの仕上げと調整をやってくれたのですよ」
「で…外装はアギトの手作り!」
「そーなの!」
あとで気付いたのですが、【ブレシア・テスサロッサ】さんはヴィヴィオさんお母様の1人、フェイトさんのお母様。
スカリエッティはノーヴェさんはチンクさんらのお父さんのような人らしいです。しかもお二方はものすごい有名な人。
「素晴らしい。まさに真正古代ベルカの特別機(エクストラワン)ですね」
「いやいやー♪」
『チンクよ。もっと褒めてくれたまえ!』
『それに特別機はリョウのバサラよ。あれこそ真の特別機ね』