闇夜の友愛 ―第四次忍界大戦―(完)

□忍界大戦開幕
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サスケ達が鬼鮫を殺して数日後、ついに第四次忍界大戦が始まった。序盤から大混戦で、さらにマダラには大蛇丸の細胞を体に接収して強大な力を手に入れたカブトが付いている。
カブトは禁術、穢土転生で有能な忍を多数口寄せした。有能な忍とは死んだ暁や忍刀七人衆、さらに先代五影など一癖も二癖もある忍ばかりだ。
しかも穢土転生なため、不死身で魂を封印する以外に倒す手立てはないのだ。まさに最強の兵士だ。忍連合は封印班を守りながらなんとか敵を倒していく。
犠牲を沢山出しながらも五分五分の戦いを繰り出していく。







大戦開始から約三時間が経った頃、サスケ達4人は岩場に立つ。サスケに至っては腕を組む。

「そろそろだな」

「いよいよだな!」

サスケはそう呟くとナルトは嬉しそうに笑みを浮かべる。

「ようやくですね。やっとマダラを殺せますね」

「それでサスケ。どうする?」

イタチはサスケにどうするか質問する。

「…戦闘を最小限に済ませて一気にマダラとカブトを殺す」

「なるほどな。それなら無駄な戦いを減らせるね」

「できるだけ敵と出会わず戦わずに進むしかないな」

サスケはうなずく。サスケは写輪眼を発動させて鋭い眼光でマダラとカブトがいるであろう方向を睨む。

「よし…行くぞ。ただし、連合にも敵にも見付からず慎重にな。俺達の事がバレたら面倒だからな」

「「「了解!」」」

サスケ達は前線に走り跳ぶ。自分達の自由と平穏のために………







サスケ達は森を駆ける。サスケ達は敵に見付からずに慎重にそれでいて素早く駆ける。森を駆けて1時間位経った頃、サスケ達の前に1人の忍が現れた。
それは…とある人物によく似ている。ヒナタはその人物を見て懐かしそうに、そして悲しそうな表情で見つめる。

「この男の眼、白眼か。愚図当主に似てる…こいつは、まさか…」

「ヒザシ叔父さん…」

日向家当主ヒアシにそっくりなこの男の名は日向ヒザシ。ヒアシの双子の弟で里のために自ら命を差し出した日向一族では珍しい忍だ。
なにが珍しいのかと……それは日向一族は里よりも一族が第一な一族だ。そんな一族の中でも一族よりも家族のために里のために命を掛けた誇りある人物なのだ。

「君はヒナタちゃんかい?立派に成長したね。びっくりしたよ」


「はい。あれからもう12年が経ちました」

「そうか…」

ヒザシは日向の構えを取り無意識に睨む。何故無意識なのか?それは穢土転生で蘇った者なので操られているのだ。
サスケ達は構えるが、ヒナタのみは悲しそうな表情をしながら構えない。

「ヒナタ?どうした?戦いたくないのか?」

「ナルト…」

ナルトはヒナタが目の前の日向と戦いたくなさそうなのに気付いた。ヒナタは日向一族を憎しみを持っている。
なのに、目の前の日向とは戦うのをためらっているようだ。

「戦いたくないのなら俺達が戦う。お前が戦う必要は「ごめん、ナルトにサスケにイタチ。この人とは、ヒザシ叔父さんとは私1人で戦う。3人は先に行って」…ヒナタ?」

ナルトはヒナタに戦わせないように言うがヒナタは1人で戦うと言った。3人はヒナタを見ると、ヒナタはなにか決意したような目で3人は黙る。

「私が相手をしなきゃならない。私が戦わなきゃ意味がないから!」

ヒナタの決心した言葉にナルトは何も言えない。

「………わかった。奴はヒナタに任せる。俺達は先に行く」

「サスケ?」

「…いいのか?」

サスケの任せる発言にナルトはなぜといった表情になる。イタチは確認をする。

「これはヒナタの問題だ。俺達が野暮する所でもない。大丈夫だな」

「えぇ。先に行って。大丈夫よ。必ず後から追いつくから」

ヒナタがそう言うとサスケとイタチはヒザシを素通りして先に向かう。ナルトは一度ヒナタを見て正面を見据える。

「ヒナタ…先に行ってる。待ってるからな。気をつけろよ」

「うん。そっちも気をつけてね」

ナルトとヒナタは互いに気をつけるように行ってナルトは先に向かう。ヒザシは何もせずに見逃して見送る。

「…ヒナタ様。先の3人は?」

「…うずまきナルトに弟のうちはサスケに兄のうちはイタチ」

「うちは一族、しかも兄弟か。それにうずまき…四代目様とクシナ様のご子息か」

「ナルトの事を知ってるの?」

「えぇ。四代目様とクシナ様とは友人関係でして…立派になられましたな」

「はい。立派になりました。里の人々の憎悪の視線と痛みを受けて…」

「!!…そう、ですか。なんと愚かな…」
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