闇夜の友愛 ―第四次忍界大戦―(完)
□己という自分
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本体のサスケとナルトとヒナタは仮面の男が率いる穢土転生された人柱力との戦いが始まった。
「溶遁・灼河流岩の術」
四尾の人柱力が溶遁、マグマの塊を放ってきた。サスケ達は躱して人柱力達に接近戦を仕掛けようとする。だが、三尾の人柱力が水の鏡を造り出す。
その水の鏡にはサスケ達が映っている。三尾の人柱力は水の鏡を倒す。
「水遁・水鏡の術!!」
その水鏡からサスケ達が出て来て、サスケ達と同じ行動をしてきた。サスケ達は水鏡から出て来たサスケ達とぶつかる。
ぶつかると水鏡から出て来たサスケ達は割れた。
(同じ力…厄介な術だな)
「!!?シャボン玉?」
「うっ!」
サスケ達の周りに沢山のシャボン玉が浮かんでいる。ヒナタがシャボン玉に触れた瞬間、割れて痛みがきた。
「水遁・泡沫の術!!」
「ヒナタ!」
「大丈夫よ」
どうやらこのシャボン玉は六尾の人柱力が造り出した術のようだ。六尾の人柱力が指を鳴らした瞬間、全てのシャボン玉が割れて爆発した。
サスケ達は瞬身で上に逃げ回避した。すると今度は周りにキラキラした物が降っていた。
「これは…鱗粉?」
「秘伝・鱗粉隠れの術!!」
この鱗粉は七尾の人柱力の秘伝の術のようだ。視界は遮られてなにも見えない。そこになにかが接近してくる音が聞こえてきた。
「悪いが敵意はちゃんと見えてんだよ!」
「あとはナルトから心話を聞けば場所はわかるわ!」
接近戦を仕掛けてきた二尾の人柱力と五尾の人柱力をナルトとヒナタがガードする。二尾の人柱力は爪を伸ばして鉤爪のようにしてくるがヒナタの鉈で防ぐ。
五尾の人柱力の拳はナルトが防ぐ。だが、背中の噴射口みたいなもので威力が上がり押されていく。
「チッ!すげー力!」
二尾の人柱力は足の爪まで伸ばしてヒナタを切り裂こうとする。ヒナタはその前に後方に下がって避ける。ちなみにサスケは何処にいるのかというと。
「チッ…殺れないか」
サスケは頭上から仮面の男を狙って刀を振るうが、我愛羅の砂の盾により防がれてナルトとヒナタの場所に移動する。
「チッ!さすがは元人柱力どもか。変わった術を使いやがる」
「簡単にはいかんのは予想ずみだ。それに右目は写輪眼、左目は輪廻眼と厄介な眼を持ってやがる。骨がおれそうだな」
「ちょっと手間取りそうですね」
「手間取るか。それだけですめばいいがな」
仮面の男がそう言うと元人柱力達に尻尾が出てきた。どうやら穢土転生で蘇った後でもう一度人柱力にされたようだ。
「まずは九尾、そして八尾を手に入れて…月の眼を手に入れる!!」
本体のサスケ達が仮面の男率いる元人柱力達と戦いを開始した頃、分身体のサスケとイタチがカブトととの戦いを開始していた。
「ボクみたいなインテリはじっと見つめられるのに慣れなくてね」
カブトはフードを深く被り、カブトの周りにいる蛇達がサスケとイタチを感知している。
「幻術対策か」
「あの蛇達の動き、オレ達をちゃんと感知してるぞ」
「蛇は体温感知と下で匂いを口内に送り嗅覚感知もする。視覚幻術を掛けられない」
「まるで蛇博士だな。詳しいな」
「多少はな。これは大蛇丸対策のだがな」
サスケは敵の対策は万全にする。用心深さが伺える。大蛇丸を軽視しないのはその執念深さとしぶとさ。油断してたらその蛇の牙に喰われてしまう。
だからこそ注意深く観察する。
「ただの蛇博士じゃあこのボクは倒せないよ!ここはボクのフィールド…自然がボクの味方をする」
(蛇が巨大化した…)
「地の利か?トラップでもあると見ておけよサスケ」
「…トラップ?…そんなのじゃないよ」
カブトが言い終えるのと同時に巨大化した四匹の蛇がサスケとイタチに襲いかかる。蛇の体当たりで壁や床、天井が抉れ破壊する。
土煙がサスケとイタチを包み込む。煙が晴れると四匹の蛇は2人の須佐能乎の手に掴まれていた。
「それが須佐能乎だね!」
「斬ってもよかったが、蛇は面倒いからな」
(狙うはカブト本体!)
「サスケ!」
「ああ!」
サスケは須佐能乎を発動しながらカブトに近付く。イタチが蛇を引っ張り、サスケが須佐能乎の手でフードを引っ張る。
フードの中には三匹の蛇がいて、岩影に逃げ隠れこむ。逃さないとサスケはクナイを投げ、一匹の蛇の尻尾に刺さる。
だが、刺さったクナイを斬るようにして抜いて隠れてしまった。
「インテリも度が過ぎるぞ。顔の次は姿まで隠して引きこもるか」