創造神の誕生(後) ―StS〜ネギま―

□なのは編 第46話 いざ、決戦へ
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なのはSIDE



六課と地上本部襲撃を受けて次の日、私達は被害状況を聞いている。

「とりあえず、全員無事や。軽傷の人が多いけど重傷はおらずや」

「そっか…よかった。けど、なんで六課を狙ったのかな?」

それは思ったの。地上本部や本局だったらわかる。だってそこは管理局の総本山だもん。狙わないほうがおかしい。
だけど転生神はこの六課を狙ったの。スカリエッティがいるから?それともはやてちゃんのようなレアスキル狙い?

「いや〜…それがようわからへんのや。奴等の性格はしっかり把握したんやないけど、リョウ君の話やと奴等は私ら女性狙いやと最初は思っとったんや。せやけど、どうやら狙いは違うらしいんや。ザフィーラが奴等の話を聞いたんやけど、どうやら狙いは別のようなんや」

別って、誰かを狙ってたってことなの?でも、誰を?

「私もようわからんのやけど、ザフィーラが言うには幼女を探しとったって話や」

「幼女ってまさか…」

フェイトちゃんも同じことを考えてた。まさか…ヴィヴィオ?

「なのはちゃんもフェイトちゃんも同じやな。私もや。多分敵の狙いはヴィヴィオや。せやけど、なんでヴィヴィオなんかは詳しくはわからへん。スカリエッティなら、知っとるはずや」

スカリエッティに聞くしかないのかな?さすがに誤魔化しや隠し事はできないはずだし。

「なのは隊長!!」

「スバル」

「六課の状況は中の損傷は酷くありませんでした」

「そ。ありがとうティアナ」

とりあえず、六課そのものは大丈夫そうだね。けどこのままここに居ても意味ないの。どうにかしないと。

「報告ありがとな。これからのことを考えなあかん。その為に、まず移動艦が必要や」

「どうするの?」

「私に考えがある」

はやてちゃん?なにを考えてるの?

「はやて。その考えちょっと待ってくれないか?」

「「「「「「「リョウ君(さん)!」」」」」」」

リョウ君!どこに行ってたの?合流してすぐにどっかに行っちゃうんだもん。けど、なんだろう?リョウ君、すっごく真面目。

「どういうことや?」

「こっちに考えを採用してもらいたい。むしろこっちのほうがいいと俺は思う」

「?」

「付いてきな」

私達はリョウ君に付いていく。そこでヴィータちゃんやシグナムさん達とも合流する。移動した場所はポツンと立ってる木の近く。
こんな所に?どういうことなのかな?

「リョウ君?」

「そこでジッとしてな」

リョウ君は木に近寄り、一部をスライドさせる。すると、そこにスイッチがある。え?え?そんなの知らない?初めて知ったよ。
リョウ君はスイッチを押すとガコンと音がなり、地面が降りて行ってるの。って、ええぇ〜〜〜??

「こ、これって…リョウ君!どないなことや!」

「ここはスカリエッティが来た時にすぐに作ったある物を隠す場所だ。奴等も見付けられなかった秘密のな」

降ると光が点す。思わず目を瞑った。ゆっくりと開けるとそこにあったのは…金色の巨大な船。なに…これ?

「な、なんやこれ?」

「これは…かつて動乱時代に戦争を終結させた負の遺産。聖王のゆりかご」

「ゆりかご…な、なんでこんなものが!?」

「スカリエッティはこれを見付けた。そのために起動させるキーが必要だった。それは聖王の血だ。ここまで言えばもうわかるだろ?」

そ、そんな…まさか。嘘…だよね。だって、だって…ヴィヴィオが。

「そう。ヴィヴィオは聖王の血を持った人造魔導師にして、コピーだ」



フェイトSIDE



ヴィヴィオが、聖王のコピー。私達はショックが隠せなかった。ちょっと待って?じゃあ…

「まさか…ヴィヴィオはさっきからいなかったのは!?」

「…ヴィヴィオは今、ゆりかごを動かすために調整されている。無論痛い思いは絶対にさせてない」

私は…怒りそうになった。私だけじゃない。なのはやはやても。

「なんで、なんでそんなことを!」

「勘違いしないでほしい。これはヴィヴィオが自身で選んだことだ」

「ヴィヴィオが?」

「俺だって最初は乗り気じゃなかったさ。けど、スカリエッティが必要だと言ったんだ。そして説明するとヴィヴィオは恐れることなく了承したんだ」

ヴィヴィオ…私達は何も言えなかった。ヴィヴィオが自身で選んだこと。それを…私達はどうしようもできなかった。
リョウ君も言えなかったし黙ったんだ。私達も何も言わないよ。
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