創造神の誕生(後) ―StS〜ネギま―

□ネギま編 第57話 弟子入り
1ページ/3ページ

3人称SIDE



リョウがマナを新たに同行者に加えて数ヶ月、突如詠春から連絡がきた。突然だったので少し驚いたがすぐさま急行した。丸二日かけて詠春のいる実家に到着。

「んで詠春。俺を呼んでいったいどした?」

「すまない。君以外に頼めなかったのでな」

「すみません」

「いや、構わない」

詠春の隣りにいる女性は妻の“近衛木葉”。西方の現頭領である。詠春が頭かと思われるが、それは表であり裏では木葉がである。

「アスナも普通の女の子みたいになったな。もう1人の娘は?」

「ま、訳ありでな。ちょっとあってな、俺が育ててる」

「そっか」

「んで?話とは…?」

「ああ…実は、我が愛娘の木乃香のことでな」

「?」

「私の娘の木乃香なんだが、どうやらとんでもない魔力量を持ってるんだ。あのナギよりも遥かに多い」

詠春の娘はナギよりも上の魔力量…それを聞いたリョウは眉を上げる。少しわかったようだ。

「このまま鍛えれば必ず木乃香は素晴らしい魔法使いになれるはず。だが…それ以上に危険が高まるんだ。なにしろここ日本は魔法と陰陽師の二つの組織が対立してるようなものだ。このままでは木乃香はどっちかに利用されてしまう」

「……お前的には娘には魔法とは関わらず普通の女の子として暮らして欲しいっと言うわけだな」

「えぇ…」

詠春の思いをリョウは理解して少し考える。いや、考える振りをしてるだけだ。すでに分かりきっていたからだ。

「無理だろ」

「!なぜ?」

「考えてみろよ。お前の娘だぞ。何もしなければ利用されるのがオチだぞ。たとえ隠しても長くは続かない。だったら少しでも力と知識を持ってもらって自衛できるくらいになってもらったほうがいい」

「…しかし」

「お前は親としての気持ちがあるだろう。だが…俺達の世界はそんな気持ちは逆効果だ。甘くないんだ。ちょっとでも教えてやったほうが今後のためになる。ほんとに娘のことを思ってるのなら」

詠春は甘すぎる。現実が見えてない。政治ばっかりしてる見えなくなったのか。昔ならよき見てたのに。

「あなた…リョウさんの言う通りよ」

「木葉」

「木乃香には少しでも覚えたほうがいいわ。何も知らないままだと後に木乃香が辛くなるわ。それだけでなく私達の立場も危うくなるわ」

「……そうだね。ありがとうリョウ。おかげでスッキリしたよ。改めてお願いがある。木乃香とその護衛の娘を鍛えてほしい。君ならしっかりとしてくれるはずだから」

「……いいだろう。アスナとマナを鍛えようと思ってたからな」

「「ありがとうございます」」

リョウは2人から礼を言われて頬を掻く。そしてリョウはアスナ達の所に向かう。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ