創造神の誕生(後) ―魔法世界〜―

□第81話 強くなろう
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アキラSIDE



リョウさんの突拍子もない内容にネギ先生と小太郎君は驚くしかない。2人には拳闘士となって大会に出ろだなんて。
ネギ先生と小太郎君は驚いたけどすぐに気持ちを切り替えたな。強さの確認ができるって。試験はもちろん一発合格。
今日からさっそく試合だ。私は拳闘士をやめて亜子達と一緒に客人扱いにしてもらっている。亜子も熱が無くしっかり回復できた。
よかった。ただ、ネギ先生を見る目が変わったかな。正確には大人に変身したネギ先生に。何となく私はわかってしまった。
正直どうしたらいいのかわからない。亜子の気持ちはわかる。けど相手は大人のネギ先生。私は友達の叶うはず無い恋心にどうしたらいいのか考え事ばかり。

「アキラちゃん。何してるの?もうすぐナギさんと小次郎さんの試合だよ」

「え?あぁ…うん」

ナギっていうのはネギ先生の大人の時の名前で小次郎は小太郎君。一応2人は賞金首だからね。本名を名乗るわけにはいかない。
私はよく見てなかったんだけどどうやら私は賞金首にはなっていなかったようだ。どうやら新しく入ったメンバー以外は賞金首にはなっていないようだ。

「だ、大丈夫かな?相手の人達、とっても強そうだよ」

「1人?は可愛いけどもう1人?は恐そうやで」

「大丈夫だよ。2人とも強いから」

対戦相手は1人は小人の妖精、もう1人は狼タイプの獣人。なかなか強いのはわかる。だけど、あの2人はその上をいってるから負ける要素はない。
試合が始まった。まずは獣人が駆けて妖精は足止めの支援魔法を。このチームは役割分担がしっかりしてる。分かりやすい分担だけど。
妖精が支援と補助、あとは遠距離攻撃魔法って所かな。獣人は近接戦闘かな。私はまだ戦ってないから。対してネギ先生と小太郎君は分担はないけど個人の戦闘能力は高い。
小太郎君は獣人と同じで近接担当。ネギ先生はオールラウンダータイプ。

「あ、あわわわっ!」

「ナ、ナギさん!?」

2人ともワザと受けた。躱せる余裕があったのに。多分この大会の拳闘士の実力を知りたかったんだろう。まあ結局最後の大技はあっさり躱したけど。

「へっ!リョウの兄ちゃんに比べたら圧倒的に遅いわ!」

小太郎のパンチで獣人はあっさり吹っ飛んだ。そのまま妖精が降参した。そのまま初出場選手のインタビューに入った。2人とも緊張してないね。さすがだな。私の時はかなり緊張したのに。

「俺は犬神小次郎や!強い奴待ってるで!」

「僕は…僕はナギ・スプリングフィールドです」

『『『え?ええええええっっっ!?!?』』』

うわっ!すごいビックリしてる。やっぱネギ先生のお父さんの名ってこっちでは有名なんだ。これはネギ先生の作戦なんだって。
実は試合が始まる前にネギ先生はこんなことを言っていた。

「僕は父さんの名前でいきます。それだけでコンタクトも取れやすくなりますし、色々と役立つはずです。もう一つ理由があります。それは小太郎君にとってはとてもね」

「俺に?」

小太郎君にとって?それってネギ先生にもかな?

「僕は彼とは関わりはありません。ですが、彼に恥じない戦いをするつもりです!強敵ガンガン希望します!いつでも挑戦待ってます!」

あぁ…なるほど。要するに強くなるためね。それだけでなく本選のためにも早く予選は突破したほうがいいもんね。まあ大丈夫かな。2人とも予選で負けることはないだろうし。
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