創造神の誕生(後) ―魔法世界〜―
□第84話 オスティアへ!
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ネギSIDE
ラカンさんから闇の魔法を習得してさらに数日がたった。僕と小太郎は軽く予選を突破して本選出場券を手に入れた。
僕はアキラさん達とともにオスティアに到着する。
「ここがオスティア…」
「なんやめっちゃ騒がしいやん。まるで祭りやな」
「人、人がいっぱいいます」
「まあ拳闘大会があるから祭り騒ぎになるのも頷けます」
僕は小太郎君達にそう言いながら辺りを見渡す。ここが、母さんが生まれた国。母さんが治めていた。
「とりあえずアスナの姉ちゃん達を探そうか。こんだけ人が多いと見つけんのに苦労しそうやしな」
「そうだね」
小太郎君に同意して僕達はアスナさん達を探すために探索をします。リョウさんは別経由で会えるらしいのでいいそうです。
「ネギ」
と、足を動かそうとしたら後ろから声をかけられました。振り返るとそこに居たのはアスナさん達でした。
「アスナさん!」
「まさかこんなあっさり再会できるなんてね。日頃の行いかしら?」
「あはは…まあええやん。こうして合流できたんやから」
「そうですね、お嬢様。ネギ先生、無事に合流できてよかったです」
アスナさん達もついさっき到着したばかりらしい。僕達と合流して他の人達を探しながら情報交換をする。
「ふぅん、アンタ達も災難ね。ま、いい経験になったんじゃない?」
「そうですね。拳闘大会なんか特に。いろいろと学べて楽しいです」
「ラカンかぁ。懐かしいわね。あの筋肉ダルマは相変わらずおかしいでしょ?」
「えっと…」
「ま、これからラカンに会うからね。木乃香達も慣れときなさい」
「ウチは楽しみや。お父様の友人やから」
「私と楓もです。ジャック・ラカンといえば傭兵稼業では有名人ですし」
「ニンニン」
へぇ〜、そういえばラカンさんは傭兵もしてた時期があったって言ってましたね。リョウさんは傭兵とかしたことないのですかね?そうこう会話をしながら歩いてるとラカンさんとの合流場所の酒場に到着。
未成年の僕達に酒場に招待するのはどうかと思いますが、まあラカンさんですから仕方ありませんね。
「よおっ!ガキども来たか!」
「ラカンさん、飲んでますね」
「ガァハッハッハッ!酒場に来たなら飲まずにはいられねえ!」
「相変わらずの筋肉ダルマねラカン。久し振り」
「ん?おおっ!アスナか!ほほぅ、随分会わねえ内に別嬪になったもんだ。あの無表情のちんちくりんがなぁ」
「殴られたい?」
「冗談さ!」
アスナさんとラカンさん、楽しそうに話します。やっぱり昔の仲間だからなのかな?
「坊主、もう全員揃ったのか?」
「いえ、あと何人かがまだ…」
「そうか、気をつけろよ。ここやこの近くでは祭りをすっから最近物騒になってきやがったらしい」
「そやね。飛行艇に乗っとる時もそんな話が所々で聞こえてたで」
「他の人達がなにをしてるのか皆目検討もつかないので少し心配ですね」
そうですね。もうこの近くまできてるはずだから念話で届くはず。
「おいネギ。さっきからカードが光ってんで」
「え?これ、のどかさんの!しかもこの光り方、危険信号の!」
「のどかちゃんになにか起こった!ネギ!」
わかっています!のどかさんが危ない!待っていてください!