創造神の誕生(前) ―U―
□第60話 聖杯戦争開始!リョウVSランサー
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凜SIDE
「汝の身は我が下に我が命運は汝の剣に…聖杯の寄るべに従いこの意、この理に従うならば応えよ。抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ!」
……出てこない!なんで!?なんでよ!触媒も用意した。呪文も完璧!なのになんで出てこないのよ!!…!!
な、何よ!今の音!何かが落ちてきた音?まさか…泥棒!?私は急いで上の階の部屋に行く。扉が壊れてる!もう…開きなさいよ!
ええい!扉を壊して開ける。そこには…1人の男がいた。
次の日の夜…私は私が通う学校の屋上にいる。そういえば自己紹介をしてなかったわね。私の名は【遠坂凜】。この町冬木市に住む魔術士にしてセカンドオーナーよ!
「まさか…前にはなかったのに、いつの間にこの学校に結界が…」
「ふむ…敵のサーヴァントが作った結界とみて間違いないようだな」
コイツは私のサーヴァント【アーチャー】。口は悪い上に私に反抗する。おかげで令呪を一回使っちゃったじゃない。
ほんとは最優のサーヴァントの【セイバー】を呼びたかったけど…呼んじゃったのは仕方ないわ。
「とりあえず…この結界を破壊をしないと」
「なんだよ。破壊しちまうのか?そいつはもったいねぇな」
「!」
私の後ろから声が聞こえた。振り向くと、そこにピッチリしたタイツを着て紅い槍を持つ男が立っていた。あれは…【ランサー】!
まさか…敵!
「くっ!それは槍、貴方…ランサーのサーヴァントね!」
「そうだぜ!悪いが嬢ちゃん…コイツを破壊されちゃあ困るぜ」
「何故!?貴方が結界を作ったわけじゃないでしょ!」
「知らねえよ。マスターの命令なんだらよ。それより…俺と闘わねえか?」
「くっ!」
(アーチャー!私をお願い!)
(わかった)
私は急いで屋上から下に降り着地する。運動場に移動し逃げようとする。
「おいおい…逃がさねえよ!」
くっ!さすがはランサー!速い!仕方ない。それに…ちょうどいいわ。アーチャーの強さが知れる上にサーヴァントの戦いが知れるチャンス!
「アーチャー!貴方の力を見せなさい!」
「了解だマスター!」
アーチャーは手から白い剣と黒い剣を出し、ランサーに突っ込むってちょっと待って!弓兵が剣を使うなんて!アーチャーとランサーはぶつかる。
「てめえ…何のサーヴァントだ。セイバーか?」
「残念だが…俺はセイバーじゃなく、アーチャーだ」
「なんだと?ふざけるな!剣を使うアーチャーなんて聞いた事無いぞ!」
「ふん…キサマが知る必要はない」
アーチャーの双剣とランサーの槍がぶつかりあう。それは…まさに英雄同士の戦い!私の目の前でその戦いが起こっている。
凄い…この一言にすぎる。ランサーの構えが変わった。まさか…宝具!?…!何?突然音が聞こえた。私は音が聞こえた方を向く。
そこに…人がいた。しまった!まだ学校に人がいたなんて!その人は校門の方に走って行った。
「チッ!仕方ねぇ…悪いが勝負はお預けだ!」
そう言うとランサーは逃げた人を追った。
「凜。何をしている。奴を追うぞ!」
…ハッ!そうよ!速く追わないと!
「行くわよアーチャー!」
士郎SIDE
な、何なんだ?さっきの戦いは!あんな戦い…リョウ以外知らない!もしかしたら…リョウなら何か知っているかもしれない!気付かれた俺は急いで家に帰る!
「ほぉ…かなりのスピードだな!お前、ただの人間じゃねえな。魔術師か?まあいい。キサマはどうせ死ぬんだからな!」
速い!もう追いついてきた!ただの人間じゃないのは…コイツも同じか。俺は死ぬわけにはいかねえ!大切な人達を守る為にも、死ぬ気は無い!
「投影開始(トレースオン)!」
俺は一本の剣(テイルズシリーズのラストフェンサー)を投影する。
「何!キサマはいったい…」
(今のは…さっきアーチャーって野郎が出した方法と同じだ。いったいコイツは…)
俺はすぐに剣を振う。だが…コイツは防ぐ。1合2合、3合4合…何合かぶつかりあう。
「やるな小僧!人間にしてはな!」
くっ…俺は剣を奴に投げ捨てる!そして…
「壊れた幻想(ブロークンファンダム)!!」
そう言った瞬間…剣は爆発した!その間に俺は逃げた!…2分後、家に到着してリョウを探す!リビングに行くがいない。何処に…
「驚いたぜ。まさか…剣が爆発するなんてな!正直油断してたぜ!だが…次は逃がさん!殺す!」
な!コイツ、どうやって…鍵はしているのに。よく見ると、窓からすり抜けてきた。な、何なんだ?コイツは…俺は身構える。