創造神の誕生(前) ―U―
□第63話 偵察。リョウVSアサシン
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リョウSIDE
真夜中…全員が眠った後、俺とライダーは寺に行く。それにしても…夕方は大変だったな。遠坂が俺達の家に泊まる事になり…いろいろあった。
大河が泊まるのをOKしたり、セイバーが腹ぺこ王の本領発揮したりと…とにかく大変だった。
「リョウ。もうすぐで石段です」
「そうだな」
なんかライダーはそわそわしている。なんか考えがわかる。隠してくれよ。俺とライダーは石段を上がる。これを上りきればあとは門前だ。
「ふむ…ここに何用かな?」
!出てきたか。現れたのは侍の格好をした男。奴はアサシン。真名は【佐々木小次郎】かなりの刀の使い手だ。
「アサシンだな」
「ほう…我を見抜くか。見事と言っておこう」
〔ライダー。先に行って調べてくれ〕
〔わかりました。相手は手強いです。気をつけて〕
〔ああ。ライダーもな〕
〔はい〕
ライダーは門を跳び越える。アサシンはライダーを無視して俺を見る。
「なんだ?追わないのか?」
「ふむ…我には彼女に興味はないが、そなたには興味がある。そなたはは彼女のマスターか?」
「いや違う。あのライダーは仲間のサーヴァントだ。少し借りているだけだ」
「ほう」
「それより…アンタ戦いたいんだろ?いいぜ。相手してやるよ」
「よかろう」
俺は刀を投影して構える。アサシンも物干し竿のような刀を構える。
「そういえば…名乗ってなかったな。俺は創神リョウ。貴様は?」
「アサシン、佐々木小次郎。いざ!」
「尋常に!」
「「勝負!」」
アサシンSIDE
まずは小手調べに一閃!
「フッ!」
「…」
ほぅ…あっさり躱すとはやるな。今度は奴、創神リョウが連続斬撃をしてくる。それを全て捌き防ぐ。ふむ…足場が悪いのにここまでやれるとは…なかなかできる。
「ハッ!」
「フン!」
鍔競り合いをする。拮抗するが、創神リョウが距離を取る。
「ふむ…それにしてもそなたはほんとにマスターか?我らサーヴァントと互角に渡り合うなど、並の人間ではないな」
「どうも」
ふふふ…これ程楽しい死合は初めてだ。しかし…いつまでもやる訳にはいかんな。
「さて…そろそろこの楽しい戦いを終わりにしようか」
そう言い、我は構える。我が秘剣で終わりにする。
「そうか…なら、俺もやるか」
!我と同じ構えを!ふふふ…面白い!
「「秘剣・燕返し!!」」
アーチャーSIDE
な、なんだと!?何故、秘剣・燕返しが使える。俺は凜が寝た後、創神リョウとライダーが何処かに出るのを見た。
俺は後を追う。追うと寺に着く。偵察か。ちょうどいい…奴の実力を知れる上に何を企んでいるのか分かる筈だ。
そう思い、林の中に隠れて様子を見ていた。そこで見たのは…なんとアサシンと互角の戦いをしといた。まさか…ここまでとは!
奴は危険だ!今の内に始末しないと!俺の目的の為にも…奴、創神リョウを殺る!俺は弓を構える。
リョウSIDE
燕返し同士がぶつかりあう剣劇音が響く。互角か。まあ…当然だけど。ん?林の方から殺気をがきた。アーチャーか。後を付けてきたもんな。
俺の命でも奪いにきたんだろう。まあいいが…
「ほぅ…まさか我が秘剣を使えるとは。そなたは一体何者かな?」
「さあ…そう簡単には教えんな」
「ふむ…なら、どうすれば教えてくれるかな?」
「簡単な方法がある」
「なにかな?」
「俺のサーヴァントになれば教えてやる。どうだ?」
「ふむ…それは魅力的だが、残念だが我は女狐のサーヴァントゆえすまんな」
「女狐…キャスターか」
「ほう…知っていたか」
「予想はつく。それに…今回は偵察だからな」
む…ライダーが戻ってきた。
「ここまでだな。帰らせてもらう」
「…そうか。もう少し戦り合いたかったが、仕方ないな。また死闘ができるか?」
「次に会う時がやり合う時だ」
「それは楽しみだな」
俺はアサシンを見ながらクナイを投影して林にいるアーチャーが隠れている木に向けて投げる。
「あんまり殺気を放つなよアーチャー。バレバレだぜ。気をつけな」
そう言うとアーチャーは去った。アサシンも気付いていたしな。
「全く無粋な輩だな」
「気にするな。それでは…失礼する」
「うむ…楽しみにしとるぞ。待っておる」
俺は家に帰る。その途中、ライダーと合流する。
「どうだった?ライダー」