闇夜の友愛 ―第四次忍界大戦―(完)
□覚醒の決戦
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サスケとナルトはマダラと離れて睨み合う。そして互いにゆっくり前進する。一歩一歩とまずは歩く。そして少しずつ早くなる。
ついに3人は走る。そして…サスケとマダラの拳がぶつかる。
「!」
「フッ!」
「ダラッ!」
拳がぶつかる中、ナルトが下から蹴りを繰り出すが、バック宙返りして躱す。そのままサスケとナルトはマダラに追い討ちをかける。
連撃を繰り出すがマダラは避ける避ける。攻撃が当たらない。
「チッ!当たらねえ!」
「…なら!」
「ほぅ…」
サスケはクナイや手裏剣を投げる。その的確かつ素早い投げにマダラは意外な表情をする。先ほどまで戦ってきた忍達とは桁違いの実力だからだ。
マダラは躱す躱す。しかし、躱した先にナルトが螺旋丸を構えて突っ込んできていた。サスケの投げた獲物はどうやらマダラをそこに誘うための布石だったようだ。
「螺旋丸!!!」
ナルトは螺旋丸をマダラにぶつけようとする。しかし、マダラはうちはを使って防ぐ。しかも不思議なことに螺旋丸がうちはに吸収された。
「なに?」
「うちは返し!」
うちはの面から吸収された螺旋丸が返された。閃光はナルトを飲み込む。ナルトは煙となった。食らったのは分身体のナルトだった。サスケとマダラの拳がぶつかる時にすでに影分身していたのだ。
「分身か。九尾も貴様もなかなかやるではないか」
「そらどうも。(あのうちはがある限り攻撃忍術は使えないか。なんとか隙を突いてうちはを破壊するしかない)」
「その眼…なるほど、直巴か。まさか俺と同じ眼だったとは。フッフフフフ…面白い。ますますな」
サスケは万華鏡写輪眼になる。その万華鏡写輪眼を見て、マダラはほくそ笑む。まるで次の獲物を見つけたかのように。
サスケは巻き物から刀を口寄せして振るう。マダラはうちはで受け止める。さらにナルトも巻き物から太刀を口寄せして振るう。
「ウオオオ!!」
「これほどとは…なるほど。五影どもよりは楽しめるな」
「その余裕と減らず口、この刀で無くしてやる!」
「確かにその刀と太刀を食らえばさすがにヤバいな。当たればな」
2人掛かりなのにマダラは全くの互角。それどころか若干押している。それほどまでにマダラが桁違いなのだ。
「…強い。これほどとは。だが、負けるわけには…いかねぇ!」
「ああ!絶対に勝たなきゃならねえんだ!いくぜ九喇痲!!」
『ああ!』
ナルトは九喇痲モードになり、さらに激しく攻める。サスケも同じように攻撃忍術を囮にした戦法で攻める。マダラはうちは返しをするがそこをナルトが狙う。
が、ことごとく躱される。さらに返す回数も減り、躱すのが増えていく。マダラはうちはを背に抱え、印を結ぶ。
サスケは写輪眼で盗み、同じ印を結ぶ。
「「火遁・豪火滅却!!!」」
2人の豪火滅却がぶつかる。サスケの術がマダラと互角の勝負をした。これにマダラは驚くどころか称賛した。
これほどのうちは一族はいままでいなかったからだ。
「気に入った…ますます気に入ったぞ。砂利、名は?」
「…サスケだ」
「サスケか。一応聞いておこう。貴様、俺と組む気はないか?」
「断る。貴様と組む気などない。貴様のせいでこのような目にあってんだ。過去の亡霊がシャシャるな。亡霊は亡霊らしく、成仏して去りやがれ!」
「ふっ、まあいい。なら、貴様を殺してその眼をいただこう。その眼、俺が大いに役立ててやる」
「殺す!」
サスケは激昂し、苛烈になる。ナルトもそれに合わせるようにするが、サスケの意外な一面が見れて少し驚いた。
「これはもう少し本気を出してもよさそうだな」
マダラは須佐能乎を発動する。だが、須佐能乎はサスケ達の知る須佐能乎ではなかった。
「な、なんだ?須佐能乎が!?」
「さらに…でっかく」
「まだだ!さだまれ!」
須佐能乎は尾獣並に巨大化、山を越えるほど。姿はまるで武神の様相をしている。
「これが須佐能乎の完成体だ」
「須佐能乎の完成体…」
「弱点が無くなりやがった。こいつはやべえぞ!九喇痲!!」
『ああ!』
ナルトは尾獣化する。ビーも前線に出る。
「ここは…俺達に任せろ!」
「…ざけんな。やってやるさ!くおおおっ!」
サスケは須佐能乎を発現する。そのまま完成体にしようとする。だが、なかなかさだまらない。
「くぅぅっ!グオオアアアアア!!!」
「ほぅ…まさかできたとはな。初めてで完成体をするとはかなりの才能だな」
「…こっからだ!」