創造神の誕生〜vividな外伝〜

□Memory15 悲願や願いは呪いと同意儀
2ページ/3ページ

え?アインハルト自身の悲願は…あれ?アインハルトさん自身の悲願は知らないや。

「それが私の悲願…」

「いや、オレはわかったよ。結局それは覇王の悲願だ。アインハルト自身の悲願じゃない」
「その通りだ。君は覇王の悲願を自身の悲願だと勘違いしてるだけだ」

アインハルトさんは覇王の悲願を自身の悲願と勘違いしている。覇王の悲願のせいでアインハルトさんの夢がなくなっている。

「アインハルト、お前は覇王の悲願という名の呪いと言うべきかな。それに呑まれている。お前自身の夢を消すほどの」

「そんな事は…」

「ならば問おう。お前自身の夢はなんだ?覇王の悲願ではなく、己の悲願を」

アインハルトさんは答えようとするが、答えが出てこない。それだけ覇王の血が濃かったという事。ヒドい…これじゃあアインハルトさんの夢は無いに等しい。
リョウパパはアインハルトさんが覇王の血に呑まれて自身を見失っていたのに気付いてたんだ。

「アインハルト。自身の夢を見付けな。そして改めて答えを聞かせてもらう。覇王の血に呑まれるな」



アインハルトSIDE



ヴィヴィオさんのお父様の言った言葉…“覇王の悲願に血に呑まれている”その言葉が気になって仕方がない。私の悲願は本当の強さを覇王流は弱くない事を証明する事…それが私の悲願でした。けど、ヴィヴィオさんのお父様は自身の夢が悲願に呑まれて見失っていると言った。
改めて自身の事を考えてみると確かにそうだと感じた。私自身の夢がない。覇王の悲願そして血のおかげで私自身を見失いかけていた。
このままでは覇王の悲願のために動乱の時代がきてしまうかもしれなかった。覇王の悲願は動乱の時代、戦争の時の言葉。
もし動乱になれば、沢山の人間が死んでしまう。私は私達はそんなものを望んでいません。それにノーヴェさんが言っていました。
動乱の時代はもう終わっていると。確かに、もう動乱はない。覇王の悲願は達成される言葉はない。

(どうしましょう…誰もが黙ってしまいました!ヴィヴィオさんのお父様の話を聞いて)

どど、どうしましょう…なにか話題を変えないと……………何も思い付かない!困った…どうしよう。

「お、ヴィヴィオ、アインハルト、トウヤ、ロクサス!」

「あ、ノーヴェ」

「ブラブラしてんなら向こうの訓練見学しにいかねーかー?そろそろスターズが模擬戦始めるんだってさ」

模擬戦ですか…興味ありますね。ヴィヴィオさん達をみると笑ってくれてます。よかった。私はノーヴェさんにお礼を言います。
どうやらヴィヴィオさんのお母様方も模擬戦に参加するようです。ですがお二方の姿から想像もできませんね。どうみても家庭的でほのぼのとしたお母様方としか見えません。
魔法戦にも参加されてるなんて…あれ?ノーヴェさんは口元を抑えて笑うのを耐えてるみたいです。

「え?アインハルトさん知らないの?結構有名だよ。世間的にも」

「アインハルトはこういうのにはちょっと疎いからね」

「ロクサスさんはものすごい慌ててテンパってたしね」

そういえば、ロクサスさんはヴィヴィオさんのお母様を見て驚きテンパってましたね。あの時は綺麗なお母様方だったから緊張していたと思っていましたけど、改めて思い出してみると違ってましたね。

「えと、参加というかですね。うちのママ、航空武装隊の戦技教導官なんです」

………え?訓練場に到着するとヴィヴィオさんのお母様の1人とティアナさんとスバルさんが模擬戦をしていました。
………すごい!ティアナさんもスバルさんもすごいですけど、ヴィヴィオさんのお母様がこれほどすごいとは思いませんでした!
もし1対1で戦えば勝てるかどうか。!空からなにかが…

「あれはアルザスの飛竜…!?」

「キャロさんは竜召喚士なんです」

「エリオさんは竜騎士!」

「で、フェイトママは空戦魔導師で執務官をやっています」

アルザスの竜召喚士に竜騎士!さらに執務官ですか!?そういえばロクサスさんは執務官を目指していましたね。だから驚いていたのですか。

「高町教導官はオレが通っている訓練校の教導官だからな」

そうなのですか。とても不思議な縁ですね。あ…まだ続けている。今度はフィジカルトレーニングですか?すごい…みなさんずっと動きっぱなしです。
魔法訓練もすごい。局の魔導師の方たちは…みなさんここまで鍛えていらっしゃるんでしょうか?

「確かにそうだけどここまではしないかな。オレがやってる訓練はこれより数段低い。練度の差がすごい」
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ