創造神の誕生〜vividな外伝〜
□Memory17 リョウ対2人の主人公〜1対2〜
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桁違いの実力だ。でも、何とか一矢を報いたいな。すると、リョウさんが離れたビルに軽く跳躍してそこで待つ。
「ここまで来てみな!」
「僕はともかくロクサスさんはそんな跳躍できませんよ!」
トウヤの言う通りオレにそんな跳躍力はない!どうしろと?
「足に魔力を集中させて跳ぶんだ。それだけで高い跳躍力を得られる。もっとも微妙なコントロールが必要だがな」
足に、魔力を………こんなものかな?よし!いくぞ!ハッ!……あれ?う、うわわっ…とととっ!た、高く跳んだ!ま、まさかあんなに跳ぶなんて!でも、跳びすぎた。リョウさんのいるビルじゃなくてそのもう一つ先のビルまで跳んじゃった。
「まだまだコントロールは難しいか。ま、コツは今ので掴めただろうし」
「あの…なんでこんな事を?」
「魔力はいろんな使い方がある。例えばストライクアーツでも拳や脚に魔力を込めて攻撃するだろ?それと同じようにこいつは攻撃だけじゃなく移動にも使える」
攻撃だけじゃなく移動にも使えるなんて。つまり使い方しだいってところか。オレはまだ魔力を完全に使いこなせて無いって事か。
もしかして、リョウさんはそれを教える為に。ならば、その期待に応えないと!
「食らえぇぇ!!」
トウヤ君がライフルとソードでリョウさんの足止めをしている。そのままにオレはリョウさんの立ってるビルの屋上に跳ぶ。さっきのでコツは掴んだから今度はしっかりリョウさんのビルの屋上に着地する。
「ラアアッ!!」
「フッ!ホッ!」
絶対に一撃入れてやる!気合いを入れて攻撃する。
フェイトSIDE
頑張ってるね。リョウ、久し振りの弟子だけど相変わらずだ。最初はそんな厳しくはないけど徐々に密度を上げていくからね。
リョウ曰く強くなりたいならとにかく実戦経験が手っ取り早いらしい。訓練より実戦に近い模擬戦を何度もこなす事で魔法を使う練度や無駄のないコントロールをものにできるって言ってた。
事実、私達はそうやって強くなっていった。六課時代はなのはとちょっと口論になってたっけ。
「あの時の私は個別の教導に向いて無いって思っちゃったもんね」
「なのはのも正しいよ。でも、やっぱり強くなるならそれはね」
「うん…だからリョウ君にはとても感謝だね」
なのはの鍛え方は典型的で連携中心な一般の魔導師の鍛え方。リョウは個別の強さを目指す鍛え方。それでなのはと衝突したけどリョウはストライカーを育てたいなら今までのやり方では絶対になれないって豪語した。
それは事実だった。リョウの鍛え方のおかげでスバルとティアナとエリオとキャロはかなりの実力者になってなのはのはチームワークと魔法の基礎的使い方だけが上がった。
「鍛え方はそれぞれだって事だね」
強くなる事はやり方しだい。師事する人によって成長速度や強さは変わる。私達はリョウのおかげでここまで強くなれた。
私達の師事はリョウだ。
「明日が楽しみだね」
「うん」
明日が本当に楽しみ。
アインハルトSIDE
私とヴィヴィオさんは近代格闘技のミット打ちをする。やってみるとなかなか面白い。古流の型打ちとは違いますが良い練習になりましね。相手の動きを見ながらやらないといけませんし、それが逆にいい運動になります。
「アインハルトさん。次は私がやりますね!」
わかりました。今度は私がそれを持ちますね。ミット打ち用のグローブを付けて、フェイントをいれながらヴィヴィオさんは叩いていきます。
古流の打ちは1人用で動かないものを打つのが多いのです。これは2人一組でやれる分なかなかハードです。それにこれをやってるとヴィヴィオさんのお父様のあの言葉をしばらく忘れられます。
それにしても…戦ってみたいものです。ヴィヴィオさんのお母様方とお父様に他の皆さんに。特にヴィヴィオさんのお父様はものすごく強い。
もし聖王覇王がいた動乱の時代生き残れて我々王を圧倒していたかもしれません。カイザーアーツが届くかわかりませんがそれでも戦ってみたいです。
「それにしても、トウヤ君とロクサスさんとても強かったですね」
確かに…ロクサスさんがあんなに強かったなんて思いませんでしたね。それにトウヤ君に至っては多分私を上回る実力を感じました。
なんでその力を表に晒さなかったのか不思議です。まあ、かく言う私も表に出てませんが、ヴィヴィオさん達も知らなかったようですし。
「まさかあんなレアスキルがあるなんてびっくりだよ!」
(それにリョウパパと戦ってた時のトウヤ君、とてもかっこよかったな////)