闇夜の友愛 ―第四次忍界大戦―(完)
□切なさと憎しみと悲しさ
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「瞬伸か!?いや…それにしては速すぎるぞ!」
「くそっ!ちょこまかと!」
「避けるなこの化け狐が!」
「大人しく食らいやがれ!」
「逃げる事しかできんのかこの臆病者が!」
ナルトの素早さに忍達は文句をタラタラ言いまくる。時には挑発を言ったりしてるがナルトは無視している。ナルトは気にせず容赦なく敵をぶっ飛ばす。
「食らえ!螺旋多連丸!!」
ナルトは螺旋多連丸でぶっ飛ばす。
「「「「「「「ぐわああああ!」」」」」」」
「まだまだ風遁・旋風広裂刃(せんぷうこうれつじん)!!」
ナルトの口から前方に向かって竜巻の刃が敵を襲い切り裂いていく。
「「「「「ぐぎゃああああ!」」」」」
ナルトの術は広範囲が多く、敵を一掃していく。だが、それでは倒せない。みるみる敵が蘇生して立ち上がる。
敵は立ち上がる度にニヤニヤと薄ら笑いをしている。それがナルトをますます苛立たせた。
「クックックックー!無駄無駄!俺達は不死身なんだよ!貴様化け狐の攻撃では死なねえんだよ!」
「貴様を殺せば生き返るんだ!ざまあみろ!」
「所詮貴様などただのクソなんだよ!ギャハハ…」
蘇生した忍達はナルトを罵倒し罵る。そんな忍達をナルトは哀れんだ。奴等は所詮捨て駒。ただの復讐に取り付かれ憎しみでしか動けない屍。
奴等は気付いていない。自分達がただの人形なのだと。誇りも信念もないただの憎悪の塊。ナルトはそんな相手に苛立ったのを恥じた。
「ギャーギャーギャーギャーうるせえよ!この木偶どもが!」
「なんだと!!」
「てめえらは罵倒するしか能がないのか!いい加減にうっせえんだよ!そろそろあの世に逝きやがれ!!」
ナルトは九喇嘛のチャクラを借りて尾獣モードになった。ナルトの姿に忍達は驚く。
「な、なんだその姿は!!?」
「ば、化け狐が変わった!」
「まさか…完全に九尾と!」
「チィッ!完全に化け物になったか!」
「だがよ!あの化け狐を殺せば俺達は英雄だぜ?」
「それはそうだなぁ!」
『『『『『ギャハハハ!!』』』』』
「よっしゃあみんな!あの化け狐を殺るぞぉぉ!!」
『『『『『うおおおお!!!』』』』』
忍達はナルトを殺せば英雄になれるとどうしようもないことを考え、喜び雄叫びを上げる。
「下品な笑みはもういいのか?ならな…さっさとくたばり消えやがれ!」
ナルトは九喇嘛の力で敵を屠る。しかも今度は敵は再生せずに塵になった。
『『『『『んなっ!!?』』』』』
ナルトの一撃と敵が再生せずに塵になったのに敵は驚愕した。まさか再生せずに殺られるとは思ってなかった。
「ま、まさか…なぜ再生せずに!」
「なにを…なにをしたんだ!」
敵は喚き散らし叫ぶ。ナルトは冷静に次々と敵を屠っていく。
「ぐぎゃあああああ!」
「この…ぐあああ!」
「な!?ごがあああ!」
「畜生!畜生めぇぇ!」
「「「「うがあああ!」」」」
ナルトの閃光に敵はついてこれず次々と屠られていく。ナルトの今の姿をカカシや綱手、四代目火影を知る者達が見ればこう言うであろう。
まるで“黄色い閃光”もしくは“黄色い閃光の再来”だと!
「なぜだ!なぜだなぜだなぜだナゼダナゼダナゼダナゼダアアアアァァァァ!!!」
「こんな…こんな奴に俺達が死ぬだと!たかが化け狐の餓鬼に!」
「餓鬼じゃねぇ!俺はもう16だボケ!」
「ば、化け物!!」
ナルトはどんどんスピードを上げて敵を屠っていく。敵の残りは僅か4人しかいなくなった。残った4人は震えて恐怖を覚える。
ナルトは右手をボキボキと骨をならしながらゆっくり歩み寄ってくる。その姿にさらに恐怖の顔に浮かび上がる。
「「「ヒ、ヒイィーー!」」」
「逃、逃げろォォォーーー!!」
残った4人はナルトから離れるように逃げる。ナルトはそれを見た後、先に進むため前に進む。残った4人はかなりの距離を逃げてる時、突然自分の意思とは関係なく動きが止まる。
「な、なんだ!?」
「か、体が…動かない!」
「ど、どうして!」
「それは君達が勝手に逃げるからさ」
4人の内3人はなんで動かなくなったのかわからないといった表情になる。1人は何故か3人向かって喋りだした。
それも無表情でだ。
「お、おい!どうしたんだ!」
「やれやれ…君達はまるで理解できていないようだね。死体だから頭は空っぽなのかい?」
「なんだと!?おい!てめえいい加減に…!」